夜勤の時に薬をどのように飲めばいいのかを製造業に勤める薬剤師が解説

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世の中には色々な職種や働き方があって、全員が昼間だけ働いているわけではありません。

医師、看護師、薬剤師などの医療職、飲食業、コンビニなどのサービス業のような場合はニーズも高いことから24時間365日稼働していることがありますし、自動車などの製造業ではジャストインタイムで納期に製品を間に合わせるためであったり、簡単に設備を付けたり消したりができないこともあって多くの会社で夜に働く夜間勤務者がいます。

しかもその数は年々増加しているとか。

夜勤は生活が不規則になるため、睡眠障害や胃腸障害をはじめ、肥満、糖尿病、高血圧症、前立腺がん、乳がんのリスクを高める可能性があることが以前より指摘されています。

また、最近では年配の方でも夜勤シフトに入らなければいけないケースが多くなってきており、高血圧や糖尿病などの病気を治療しながら夜間に働く方が多くなっています。

ところが病院や薬局では、朝食後や夕食後とか、昼の生活をする方の飲み方でしか医師も薬剤師も説明してくれないことが多いため、どのように薬を飲んだらいいのか分からないことってありませんか?

そして分からないものだから適当に飲んでいませんか?

夜勤は健康リスクが高い働き方ですので、薬を確実にのめるようにしてしっかりと病気を治せるようにしたいですよね。

そこでこの記事では、夜勤のある製造業に勤める薬剤師が、夜勤の時に持病の薬をどのように飲んだらいいのかを紹介します。

とは言っても医師や薬剤師に夜勤があることを伝えて、服用方法をしっかりと医師や薬剤師と決めておくことがとても大事ですからね。

ちゃんと医師や薬剤師に相談しておいてくださいね。

薬の飲み方の種類を知ろう

薬の飲み方は色々ありますが、主な飲み方は下記のとおりです。

  • 1日1回朝食後or昼食後or夕食後
  • 1日1回朝食前or昼食前or夕食前
  • 1日1回寝る前
  • 1日2回朝食後と夕食後or朝食後と寝る前
  • 1日2回朝食前と夕食前or朝食前と寝る前
  • 1日3回毎食後
  • 1日3回毎食前
  • 1日3回食間

これらの飲み方がどのような飲み方なのかの解説もしつつ、夜勤時の薬の飲み方を紹介します。

1日1回朝食後or昼食後or夕食後:1日1回飲む薬

1日1回だけ飲む薬は、1回飲めば1日中効く薬です。

ですから基本的には朝だろうが、昼だろうが、夜だろうがいつ飲んでも大丈夫です。

夜勤時の食事の後でもいいですし、家に帰ってからの朝食後でもいいです。

とにかく毎日同じような時間に飲むことが重要です。

夜勤と昼勤の切り替えの時は注意してください。

24時間以内に2回飲んでしまわないようしっかりと時間を確認してくださいね。

また、寝ている間に症状が強く出るとか、特定の時間帯に薬を効かせたい場合は、その時間の直前にある食事の後に服用するといいでしょう。

さらに薬によっては食後に服用することに意味があることがあります。

食後と指定されている場合は必ず何かを食べた後に服用してください。

ガッツリご飯を食べなくてもお菓子などでも大丈夫です。

1日1回朝食前or昼食前or夕食前:1日1回飲む薬

この場合も1日1回食後に飲む上の例と同じ対応で大丈夫です。

1日1回毎日同じような時間に飲んでください。

食前の飲む薬は胃に何もないことに意味があって、食後だと薬の効果がすごく弱くなることがありますから必ず食前に飲みましょう。

もし薬をご飯を食べる前に飲むのを忘れた場合は、食事が終わって2時間くらい経ってから飲めばOK。

1日1回寝る前:1日1回飲む薬

寝る前と指示されている薬は、睡眠薬や眠気の副作用があったり、寝ている間に症状が出るのを抑えるためのもの。

夜勤を終えて家で寝る前に服用してください。

1日2回朝食後と夕食後or朝食後と寝る前:1日2回飲む薬

1日2回飲む薬は、薬の効果が8時間くらいでなくなる薬です。

なので、仕事に行く前と終わった後、仕事から帰ってからと次の日仕事に行く前など、8時間以上あくよう時間を見ながら服用してください。

ご飯の時間と少しズレてしまう場合やあまり食べたくない場合は、ガッツリ食事をしなくても簡単に何か食べた後に服用してください。

なお、寝る前は食前と同じ扱いになりますから、朝食後と寝る前の2回服用する薬は、食事によって効果が変わらない薬ですので、ご飯は気にせずに飲む時間に注意して、8時間あければ問題ありません。
1日2回朝食前と夕食前or朝食前と寝る前:1日2回飲む薬

この飲み方の場合は、薬を飲む時間を決め、8時間くらいあけて服用してください。

お腹が減っている時に効果がある薬ですので、ご飯を食べる前か食べたあと2時間以上あけるようにもしてください。

1日3回毎食後:1日3回飲む薬

1日3回服用する薬は、薬の効果が4時間くらいでなくなる薬です。

なので、仕事に行く前の食後、仕事中の食後、帰ってからの食後に服用しましょう。

起きている時間を3で割って、等間隔で飲む方法でもOK。

ご飯を食べてから飲むことが必要なので、お菓子でもいいので何か食べてから薬を飲んでください。

1日3回毎食前:1日3回飲む薬

この飲み方も毎食後の飲み方と同じ考えで、4時間以上あけて服用するようにしてください。

お腹が減っていることが重要なので、ご飯を食べる前か食べてから2時間以上あけて飲んでくださいね。

1日3回食間:1日3回飲む薬

この飲み方はあまりメジャーではありませんが、漢方薬がこの飲み方がベストとされていますから一応紹介しておきます。

食間とはご飯を食べている最中のことではなくて、食事と食事の間の空腹時のことをいいます。

朝10時くらい、昼15時くらい、夜21痔くらいのおやつや夜食のような時間帯に飲む服用方法です。

夜勤時にはかなり制約があって大変ですが、何とか時間を見計らって飲めるように工夫できるといいですね。

まとめ

薬の服用方法は、その人がどんな生活をしているかはあまり関係なく決められていることがあります。

自分の生活に合わない飲み方を医師から指示されないよう、夜勤など変則勤務がある場合は、必ず医師に伝えるようにしてください。

医師に伝えられない場合でも調剤薬局で薬剤師に伝えて、飲み方の相談をしておくことが重要です。

もし伝え忘れてしまった場合は、この記事で紹介した方法を参考に確実に効果がある方法で、薬を飲めるようにしてくださいね。

夜勤は体に負担の大きい働き方ですから薬を確実に飲めるようにして、健康リスクを下げられるようにしましょう。

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