熱帯地域への出張・旅行で注意すべき感染症|マラリアは予防が超重要

世界には日本ではほとんどない感染症がいくつかあります。

東南アジア、アフリカ、中南米などの熱帯・亜熱帯地域では、特に注意が必要。

命に関わるものがたくさんあります。

そのような地域に海外出張・海外赴任・海外旅行で行く方にぜひ知っておいてほしい感染症として、「デング熱」、「マラリア」、「黄熱」、「狂犬病」の4つ。

それぞれ1記事ずつで紹介していていきます。

この記事では、「マラリア」について紹介。マラリアとはどのような病気なのか、マラリアの症状、治療方法、予防方法を解説します。

マラリア以外のデング熱、黄熱、狂犬病は次のリンク先の記事をご覧ください。

マラリアはどのようにうつる?

マラリアは、マラリア原虫によって引き起こされる感染症です。

マラリア原虫は、「ハマダラカ」という蚊を媒介して感染します。

ちなみにデング熱ウイルスは「ネッタイシマカ」又は「ヒトスジシマカ」、黄熱は「ネッタイシマカ」という蚊を媒介して感染します。

マラリア原虫は、熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫の4種類の原虫がいて、最も症状が重いのは熱帯熱マラリアで「悪性マラリア」とも呼ばれます。

さらに最近では5番目の原虫も確認され、「サル・マラリア」と呼ばれるマラリアもあります。

マラリアはどのような症状が起こる?

マラリアの原因となる原虫は感染後に肝臓で増殖します。

その後血液の赤血球にも感染を広げて増殖をします。

その際に出される有害な物質によって様々な症状が発生します。

感染する原虫にもよりますが、感染してから6日以上の潜伏期を経てから発症します。

症状はどの原虫に感染するかで多少異なりますが、全てに共通するのが発熱であり、熱が治まったり出たりを繰り返します。

主な4種類の原虫での症状については次のとおりです。

熱帯熱マラリアの症状や特徴

発熱は不定期に出ます。

赤血球が大量に破壊されることによって起こされる重度の貧血、低血圧、血液凝固の病気などが発生します。

悪性のマラリアであり、そのような合併症によって死に至らしめる可能性が高い原虫になります。

三日熱マラリア、卵形マラリアの症状や特徴

比較的軽症なマラリアです。

48時間おきに発熱と平熱を繰り返します。

その他の症状としては悪寒、頭痛、嘔吐、全身倦怠感になります。

四日熱マラリアの症状や特徴

発熱を繰り返す間隔が三日熱マラリアよりも長く72時間おきます。

その他の症状として三日熱マラリアと同じです。

マラリアの治療方法

マラリアの治療薬は世界では何種類か販売されていますが、国によって認可されている薬が違うので、その国で使用できる薬を単独または組み合わせて治療することになるでしょう。

マラリアは医師の監督下でしっかり治療しなければ治癒しませんので、一般用医薬品ではなく病院で治療を受けなければなりません。

初期症状は風邪ととても似ているため、流行地域に滞在する方は速やかに病院に行くことも重要です。

マラリアが流行している地域の病院には、色々な治療薬が準備されているはずですので、医療環境が少し不安ですが病院受診をするようにしましょう。

ちなみに日本国内ではマラリア感染はないので、治療薬の認可が遅れておりました。

日本では長らく、実績はあるけど副作用が多い「メフロキン錠」しか発売されていませんでしたが、2013年には副作用が比較的少ないマラリア薬「マラロン配合錠」が発売されております。

但し、マラロン配合錠は、三日熱マラリアと卵型マラリアへの効果は少し弱いのが残念な特徴です。

そこに2016年に三日熱マラリアと卵型マラリアにも効果の高い治療薬が発売されました。

商品名は「プリマキン錠」です。

他の国では以前から使用されていたのですが、日本では発売されておりませんでした。

これで全てのマラリアへの治療薬が揃ったことになります。

さらに2017年にはマラリアにかかったらまず最初に使う世界標準の薬「リアメット錠」も発売されました。

海外から帰ってきて、日本で複数の選択肢で治療を受けられるようになりました。

マラリアを予防する方法

残念ながらマラリアのワクチンはまだ開発中のためありません。

一部の治療薬を予防として服用することもできますが、蚊にさされないようにすることが最も予防になります。

日本で予防用の薬を入手する方法

日本では「メフロキン錠」と「マラロン配合錠」の2種類の治療薬が予防薬としても利用できます。

マラロン配合錠の方が安全性が高いため、世界的に予防薬としてよく使われている薬です。

その他、健康保険は使用できませんが「ドキシサイクリン」という成分の薬も日本で入手でき予防効果もあります。

いずれにしても病院で診察を受けないと入手できませんので、マラリアなど海外の感染症に詳しい病院を受診することをオススメします。

例えば、このような病院このような病院があります。

蚊にさされないようにする工夫

マラリアにならないようにするためには、蚊にさされないことが最も重要な予防方法です。

  • 外出する際には長袖シャツ・長ズボンなどの着用により肌の露出を少なくする
  • 肌の露出した部分には虫除け剤を2~3時間おきに塗布する
  • 宿泊はエアコンのある所にし、窓を開けなくてもいいようにする
  • 電気蚊取り器、蚊取り線香や殺虫剤、蚊帳を使用する
  • 規則正しい生活と十分な睡眠、栄養をとることで抵抗力をつける

虫除け剤について、アメリカの疾病管理予防センター(CDC)では、虫除け成分として「ディート(DEET)」や「イカリジン」を推奨しています。

2016年9月までは日本で販売されている虫除け剤は用量が少なく作用時間が短いのが難点で、日本で購入して持って行くよりも現地で調達する方が良かったのですが、ディート、イカリジンのどちらも高濃度品が2016年9月から発売になっています。

ディートは肌への刺激性がある上に高濃度品だとそれが助長されますから、赤ちゃんでも安心して使えるイカリジンをおすすめします。

まとめ

マラリアは、「ハマダラカ」という蚊によって、感染するマラリア原虫によって引き起こされる感染症です。

原虫には5種類あり軽症なものから重症なものまであります。

いずれも初期症状は風邪と酷似しているので、風邪だと思って治療が遅れないように発生地域に渡航される方はマラリアの可能性を頭の隅に入れておくことをオススメします。

治療薬はあるものの命に係わるリスクも高いため、治療は入院が基本になります。

しかし、不衛生な医療環境で治療を受けなければならないケースが多いため、HIV、C型肝炎、B型肝炎などの違う感染症にかかってしまう危険性があるので、予防を確実にしなければいけません。

虫除け剤は、アメリカの公的機関で推奨され肌への刺激性のないイカリジンの高濃度品を準備しておくようにしましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です