海外出張・旅行者は必見 熱帯・亜熱帯地域の危険な感染症 黄熱編

熱帯・亜熱帯地域に出張・赴任・旅行に行かれる際に注意が必要な感染症がいくつかあります。

このブログの中で、デング熱やマラリアについて病態、予防方法、治療方法についてお伝えしていますが、この記事ではそれに加えて黄熱について紹介したいと思います。

黄熱といえば野口英世の命を奪ったことでも有名で、とても危険な感染症であり予防に努めるしか手立てがありませんので事前に入念な準備を行うようにしましょう。
参考

https://industrial-pharmacist.com/?p=203

https://industrial-pharmacist.com/?p=368

黄熱の感染経路

黄熱は黄熱ウイルスに感染することによって引き起こされます。

黄熱ウイルスは、デング熱と同じく「ネッタイシマカ」という蚊から感染します。

黄熱は、中央アフリカと中南米の風土病でこの地域では感染リスクが高くなりますが、それ以外の地域でも全くないわけではありません。

2014年頃から日本でもデング熱の感染者がいることから、もしかすると黄熱も日本とか他の温暖地域からでも発生するリスクは十分あります。

黄熱の症状

黄熱ウイルスに感染した後、通常3~6日の潜伏期間を経てから症状が現れます。

軽症の症状は、風邪やインフルエンザの症状に似ており、頭痛、発熱、悪心・嘔吐、結膜充血などで通常は1 ~3 日で回復します。

一方、重症となると頭痛や眩暈、高熱が突然はじまり、 黄疸、出血(鼻出血、歯肉出血、下血、子宮出血)、嘔吐、結膜充血、顔面紅潮などがあらわれ、致死率は約20%にも及んでしまいます。

黄熱の治療

黄熱には特効薬はありません。

現れる症状に対する対症療法が行われ、治すのは自分自身の免疫力に頼ることになります。

感染の恐れがある地域では医療水準があまり高くないと思われますし、高い致死率ですから予防に十分努める必要があります。

黄熱の予防

黄熱には効果の高い予防接種がありますし、蚊にさされないようにすることで予防になります。

黄熱の予防接種

非常に有効なワクチンがありますので、感染リスクの高い地域に渡航される方は必ず接種していくべきでしょう。

予防接種は検疫所をメインに限られた医療機関でしか接種できませんし、国によっては接種証明書がなければ入国できない場合がありますので、それらの情報を検疫所のホームページでご確認ください。

http://www.forth.go.jp/useful/yellowfever.html

蚊にさされないようにする工夫

当たり前のことですが次に示す行動をすることで蚊にさされにくくなります。

  • 外出する際には長袖シャツ・長ズボンなどの着用により肌の露出を少なくする
  • 肌の露出した部分には虫除け剤を2~3時間おきに塗布する
  • 宿泊はエアコンのある所にし、窓を開けなくてもいいようにする
  • 電気蚊取り器、蚊取り線香や殺虫剤、蚊帳を使用する
  • 規則正しい生活と十分な睡眠,栄養をとることで抵抗力をつける

虫除け剤について、アメリカの疾病管理予防センター(CDC)では、虫除け成分としてディート(DEET)やイカリジンを推奨しています。

2016年9月までは日本で販売されている虫除け剤は用量が少なく作用時間が短いのが難点で、日本で購入して持って行くよりも現地で調達する方が良かったのですが、ディート、イカリジンのどちらも高濃度品が2016年9月から発売になっています。

ディートは肌への刺激性がある上に高濃度品だとそれが助長されますから赤ちゃんでも安心して使えるイカリジンの方を準備することをおすすめします。

高濃度イカリジンの詳細は下記リンク記事をご覧ください。

https://industrial-pharmacist.com/?p=2863

まとめ

黄熱は中央アフリカと中南米を中心にネッタイシマカという蚊によって媒介されるウイルス性の感染症です。

風邪に似た症状が出て軽症で済む場合もありますが、重症になると致死率は20%にも及びますし発症後の特効薬は無いために予防に務める必要があります。

また、不衛生な環境で病院を受診することは、HIV、C型肝炎、B型肝炎などの違う感染症にも感染してしまう危険性があるので、この点からも予防に最善を尽くしたいものです。

有効な予防接種はありますが、検疫所など特別な医療機関でしか接種できないのが難点です。ただ、国によっては予防接種証明が必要な場合がありますので、国によっては必ず接種してから渡航するようにしましょう。

デング熱やマラリアなど蚊を媒介にする他の感染症の予防のためにも蚊にさされない工夫が必要です。

虫除け剤は、アメリカの公的機関で推奨され肌への刺激性のないイカリジンの高濃度品を準備しておくようにしましょう。

イースト菌、砂糖、水の3つだけで、自作の蚊取り器も作成できますので、家の軒下とかに設置しておくのもいいかもしれません。

https://industrial-pharmacist.com/?p=1021

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