禁煙外来運営者が語る禁煙支援に役立つ7つの思考

このブログ内でも禁煙のススメをいくつか紹介し、特に企業では収益性をあげるためには喫煙率を下げることも重要であると考えています。

https://industrial-pharmacist.com/?p=237

これから健康経営の考え方が広がっていった場合、企業が最も手っ取り早く着手できるのが喫煙率を低下させることだと思いますが、喫煙者はニコチン依存症という「病気」にかかっている状態ですから何の助けもなく禁煙をするのは難しいと思います。

最近では様々な病院・クリニックで禁煙外来を開設しており、気軽に健康保険を利用しながら禁煙に取り組める環境が整っています。

そういった医療機関への受診を従業員に促す時や診療所を持つ企業が社内で禁煙外来を行う時に、社内の禁煙外来を運営している一人の担当者として、喫煙対策についてどのような姿勢で臨めばいいのか7つのキーワードを紹介したいと思います。

禁煙治療の詳細について

製薬会社のファイザーが運営している「すぐ禁煙.JP」にタバコの害などの情報や健康保険が使用できる医療機関検索など禁煙について多くの情報が入手できますので、まずはこのウェブサイトを熟読されることをオススメします。

職場の喫煙対策に特化したページもありますから企業担当者の方もぜひお読みください。
参考

http://sugu-kinen.jp/office-kinen/

喫煙対策で必要な7つのキーワード

1.禁煙はゴールではない

禁煙は目的を達成するための一つの手段に過ぎません。禁煙がゴールでは禁煙後の楽しい生活がイメージできません。

禁煙に成功してどのような自分になりたいのか、達成したいのかを禁煙を開始する前に目標設定することが大切です。娘から臭いなんて言わせない、100歳まで生きる、浮いたお金で海外旅行へ行く、とか何でもいいと思います。

2.楽しいことは継続する

誰でも楽しくないこと、うれしくないことは長続きしません。ひたすらガマンだけでは、三日坊主にもなりかねません。

上記1.と同じですが、「やった!」、「お得だなぁ」と思えるような将来像のイメージを禁煙開始前から持ってもらえるようにするのがいいですね。

3.禁煙は支援者が発売する商品

あなたが気軽に手をだせない高額商品を買う状況を想像してみてください。

やっつけ仕事で営業している人から買いますか?、
各人に合った購入後の新しい生活を想像できない商品を買いますか?

あなた自身が禁煙支援を楽しみましょう。そして心から喜びましょう。共感しましょう。そして禁煙者(顧客)の欲するものが何なのかを話し合ったり、一緒に想像したりして顧客価値の創造性を高めましょう。

4.指導者では無く支援者になれ

「指導」とは結果を担保する責任がありますが、「支援」とは行動変容の意思決定をサポートすることです。

禁煙するのは喫煙者自身で、あなたに禁煙成功を担保する責任はありません。あなたは、喫煙者が真に禁煙するぞ!という意思を確固たるものにするようにサポートする立場です。

5.無関心者を見捨てるな

喫煙者に今すぐ禁煙したいかと聞くと半分くらいしか禁煙希望はいません。残り半分は本当に禁煙したくないのでしょうか。

きっと、いつか禁煙したいと聞けば8割以上が禁煙希望でしょう。心の底から禁煙したくない喫煙者なんてほんの一握りしかいないと思います。禁煙したいということが表面に出ていない潜在的な状況であると思います。

うざいと思われても喫煙者には毎回声をかけてみましょう。いつかきっとあなたに応えてくれるでしょう。

メタボの方への指導内容ですが、行動を変えてもらうための指導方法は厚労省の資料が分かりやすく参考になります。

6.声かけの積み重ねで心は変わる

家族、医療従事者、同僚、友人と多くの人から声をかけられて何も感じない人はいないと思います。

私たちのような医療従事者から声をかけるのは結構効果が高いとも言われていますが、医療従事者ではない方でもおせかっかいをかけていつも声をかけられるようにすると禁煙するぞと心を入れ替えてもらえるかもしれません。

他人に興味がないというか、昔と違って今は良い意味でのおせっかいする人が少なくなってきています。ストレス社会である現代においてはこのような活動が結構意味を成すのかもしれません。

7.100%である必要はない

禁煙支援者は全員禁煙成功することを強く望みます。でもダイエットを想像してください。全員目標体重まで減量できるでしょうか。

禁煙は薬がある分、禁煙がしやすいかもしれませんが100%ではありません。最初からあきらめてはいけませんが、支援途中で喫煙してしまっても支援をずっと継続できるといいですね。

まとめ

タバコは「百害あって一利なし」で、麻薬である大麻よりも強力な依存性を持つと言われています。

ほとんどの喫煙者は禁煙したいと思っていてもきっかけがないと思い切って禁煙を始めることができません。しかし、今後は特に企業を中心に喫煙対策が進んでくるでしょう。

喫煙は単なる嗜好品ですがニコチン依存症という病気にさせてしまうもので、禁煙をするためには気合や根性ではどうしようもない場合があります。

そんな時は、医療機関で治療をはじめてもらえるよう上司、同僚などの職場の他、私たち産業保健スタッフが出番となります。無理に始めさせるのではなく、長期的な目線で楽しみながら禁煙が行えるようみんなで一緒にやるという気持ちで支援をしたいものです。

https://industrial-pharmacist.com/?p=408

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