2剤目の選択的キサンチンオキシダーゼ阻害薬:ウリアデック錠

痛風、高尿酸血症治療薬としてキサンチンオキシダーゼ阻害薬は使用され、30年くらいアロプリノール(商品名:サイロリック など)のみが使用され続けてきました。

しかし、2011年にフェブキソスタット(商品名:フェブリク)が発売され、その高い効果から市場の半分近くがアロプリノールから奪ってしまったのではないかと思います。そんなキサンチンオキシダーゼ阻害剤に新しい仲間増えましたので、紹介したいと思います。

痛風とは

長期間、尿酸が高濃度に血中に留まることで、主に足の指の根元で針状に結晶化して猛烈な痛みが起こる病気です。

しかし、ただ痛いだけではなく腎臓にも悪影響を及ぼし、酷くなると慢性腎臓病になります。さらに放っておくと、腎不全となり透析が必要になったり、心臓など他の臓器にも悪影響を及ぼす非常に重要な病気です。

治療は、次に紹介するの尿酸合成を抑制する薬(キサンチンオキシダーゼ阻害薬)の他、尿酸を体外に排出させやすくする薬や強制排出させる薬があります。

キサンチンオキシダーゼとは

キサンチンオキシダーゼは、「キサンチン骨格を有する化合物を酸化させる酵素」のことです。

下の画像は、左から「ヒポキサンチン」、「キサンチン」、「尿酸」ですが、キサンチンオキシダーゼはヒポキサンチンをキサンチンに、キサンチンを尿酸に酸化させる酵素です。

ヒポキサンチンヒポキサンチン キサンチンキサンチン 尿酸尿酸

キサンチン骨格を有する化合物は、別名「プリン体」とも呼ばれます。プリン体の方が有名ですね。

プリン体とはプリン骨格を有する化合物のことです。上の画像でいうとヒポキサンチンの左上の「=O」の部分が両方とも無い化合物のことです。

プリン体はどこから?

主に核酸です。すなわち遺伝子であるDNAやRNAからです。

下の画像「グアニン」と上の3つの化合物の画像を見比べていただければ分かると思います。ビールにプリン体が多いと言われる所以は、うまみ成分である「イノシン酸」がプリン体だからです。
グアニン

 

 

 

新薬トピロキソスタット(ウリアデック)とは

アロプリノールと同様にキサンチンオキシダーゼを阻害することで尿酸生成を阻害する「尿酸生成抑制薬」であることにかわりありませんが、キサンチンと似た構造のアロプリノールとは違って、キサンチンオキシダーゼ以外の核酸代謝酵素を阻害しないため選択的キサンチンオキシダーゼ阻害薬に分類されます。これは、2011年に発売されたフェブキソスタットと同じです。

強力に血中尿酸値を低下させる作用がある一方、主だった副作用も無いためこれからの実績に注目される薬剤です。

まとめ

痛風は痛くなるだけの病気と勘違いされている方が多い病気ですが、尿酸血が高いのを長期間放置すると腎臓の他、多くの臓器にも悪影響を及ぼす非常に重要な病気です。

にもかかわらず、海外では積極的に治療されない病気でもあります。私の勤める会社でも日本で高尿酸血症で治療を受けている人がアメリカに海外赴任してアメリカの医療機関を受診すると治療を受けられないということが頻発しています。

高尿酸血症治療薬はいくつかありますが、最近立て続けに発売されているのは、尿酸合成酵素阻害薬です。以前からあった尿酸合成阻害薬とは違って切れ味するどく副作用も少ないため今後使用量が増えてくる薬です。

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