とうとうこの日がやってきました。
経済産業省と東京証券取引所が過去3回選定をしてきた「健康経営銘柄2018」と健康経営優良法人(ホワイト500)のエントリーに必要な健康経営度調査についてが経済産業省のホームページで公開されました。
今年が4回目の選定であることに加えて昨年は健康経営優良法人(ホワイト500)の認定も始まり、健康経営銘柄には届かないにしても社員の健康増進に力を注いでいる会社に対するお褒めの制度が増えましたから一気に脚光を浴びるようになりました。
今ではどこにいっても健康経営という言葉が飛び交い、人事部や経理部、購買担当の部署など私たち健康増進に関わる者以外の所からも問い合わせを受けることがしょっちゅうになりました。
それもそのはず。
某広告代理店の新入社員の方の悲しい事件をきっかけにブラック企業がとことん叩かれるような時代になりましたし、健康経営銘柄やホワイト500の称号を手にし、無事「ホワイト企業」の仲間に入れば新入社員の申し込みが殺到するとか。
研修会で聞いた某企業は、ホワイト500に認定されてから新卒の申し込みが2倍以上になったと役員の方がおっしゃっていました。
健康経営の称号は、業界自体がブラックとされる食品やITなど、あるいは名指しでブラックとされる会社は喉から手が出る程ほしいもの。
健康経営銘柄の選定が4年目、健康経営優良法人(ホワイト500)の認定が2年目では、どのような競争となることになるか。
2018年の健康経営度調査の内容について確認してみましょう。
目次
健康経営度調査2018の内容
まずは経産省の公開内容をご覧ください。
健康経営度調査2018経済産業省
2018年度版の健康経営銘柄選定・健康経営優良法人認定の変更点
健康経営銘柄について
健康経営銘柄の選定要件に一部変更があります。
それは選定の最終審査である財務指標スクリーニングの最低条件が緩和されたことです。
今まではROE(自己資本利益率)の直近3年間平均が8%以上とかなり厳しめのスクリーニングでした。今年は0%以上で健康経営銘柄の土俵に上がることができます。
健康経営活動は優れていてもこのスクリーニングで審査に落ちたとされる企業をいくつか知っていますので、今年は激戦が予想されます。
ただ、昨年の調査に回答していることと財務指標が良いと加点されるようですので、地道に頑張ってきた企業が報われそうです。
健康経営優良法人について
ホワイト500の方もいくつか変更があります。
健康経営度調査票の内容と共に変化点を紹介します。それは次の6つ。
- 定期健診受診率が100%であること
- 50人以上の事業場ではストレスチェックを実施していること
- 健保等保険者による特定健康診査・特定保健指導を実施していること
- 病気の治療と仕事の両立の促進に向けた取り組みがあること
- 完全分煙が必須であること
- 大企業版ホワイト500は、健康経営度調査の上位50%以内であること
1と2は法令で定められていることですから変更となってもさほど影響はないでしょう。やれていないならホワイト500と取得するとかそういうレベルではありません。
3は健康保険組合の義務ですから何で会社側の調査で実施が求められるのか不明ですが、コラボヘルスってことで重要なのでまぁわかりますし、来年度からは特定保健指導にかなりのテコ入れがありますので仕方ないところです。
それに昨年の健康経営度調査票にもある内容なので、問題はないかと思います。
4も最近話題のなのでよくわかりますし、これも昨年からの引き続きなので大きな問題にはならないでしょう。
5も時代の流れから分かります。今時、喫煙室すらない職場はあり得ません。
問題が6。「おい、ちょっと待て」ですよね。
あまりに人気なのは分かるけど、そこを制限したらみんなやる気がなくなるでしょうよ。
でも今年のホワイト500への人気を考えるとプレミアが出てさらに良いのかもしれません。ホワイト500が取れれば一気にホワイト企業の仲間入りです。
「健康経営銘柄2018」や「健康経営優良法人(ホワイト500)」の選定の流れ
健康経営銘柄と健康経営優良法人(ホワイト500)の選定やエントリーの方法は次のとおりです。
なお、ここで紹介する健康経営優良法人は「大企業部門」向けのみです。中小企業部門は、健康経営度調査とは別の申請になるので要注意。
中小企業部門の申請はこちらをご覧ください。
健康経営銘柄2018の選定
時期 | 内容 |
10月6日(金) | 健康経営度調査へ回答・提出 |
11月頃 | フィードバックシート返却 (☆5つ:上位20%を確認) |
~1月 | 経産省・東証での審査 (財務指標スクリーニングなど) |
1月頃 | 経産省より健康経営銘柄選定連絡 |
2月頃 | 健康経営銘柄発表会 |
健康経営優良法人(ホワイト500)の認定
時期 | 内容 |
10月6日(金) | 健康経営度調査へ回答・提出 |
11月頃 | 健康経営優良法人認定制度(大規模法人部門)認定基準適合状況の連絡 (認定基準適合状況を確認) |
11月中 | 健保など保険者を通じて日本健康会議に申請 |
2月頃 | 日本健康会議より健康経営優良法人(ホワイト500)認定連絡 |
2月頃 | 健康経営優良法人(ホワイト500)認定 |
「健康経営銘柄2018」の選定方法等に関する説明会
実は、8月末に健康経営銘柄2018に関する説明会の案内があったのはご存知だったでしょうか。
経済産業省からは発表がなく、東京証券取引所からの発表のみでした。
にも関わらず1週間程度で東京と大阪の2会場とも満席になっています。こうしたことから多くの企業が健康経営に注目しているし、必死になっていることが分かります。
もしかすると昨年みたいに追加の説明会があるかもしれないと思ってたら、その案内が9/7にあってその日のうちに満員になってしまったようです。
1日に満員とはやっぱり今年の人気はマジもんです。
万が一、さらに追加の説明会があるかもなので、申し込めていない方は経産省や東証のホームページを要チェックですね。
健康経営度調査への回答内容は、今更どうにかなるような時期ではありませんが、どのあたりがポイントとなるのかを選定する当人たちの口からぜひとも聞いておきたいものです。
健康軽度調査2018説明会詳細経済産業省
まとめ
とうとう健康経営銘柄と健康経営優良法人の認定を受けるための登竜門である「健康経営度調査」が始まりました。
説明会への申し込みから考えると今年の人気は昨年までの比ではないことが予想されます。
健康経営銘柄はもちろんのこと、健康経営優良法人ホワイト500ですら選定されることが難しくなったと思います。特に上位50%以上に入ることが必要なので、並大抵のことでは選定されるのは困難でしょう。
私の知っている狭い範囲だけでも、20社以上が今年初めてホワイト500にチャレンジするって聞いてますんで。
今さら何も施策を追加するのは困難ですので、調査票への回答は吟味に吟味を重ねて提出されることをオススメします。(ウソはだめですよ)
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