日本人の3人に1人は高血圧です。
30代で10人に1人、40代で5人に1人、50代で3人に1人、60代以上では2人に1人と加齢と共に割合が増えていきます。
それは年齢を重ねると血管が硬くなって、血流が速くなるためです。
血管が柔らかい時は、血流の勢いが血管の壁で吸収されるのですが、血管が硬くなると血流が硬い壁で効率よく跳ね返り血の流れが後押しされてさらに勢いが増すためです。まさに「波に乗る」ってところでしょうか。
少しくらい血圧が高いこと自体は問題ありません。でも高血圧が続くことでリスクが跳ね上がる脳卒中や心筋梗塞などの命を危険に脅かす病気につながるために高血圧は危ないとされています。
高血圧の治療の順序としては、血圧値が160とか170とか高すぎる場合はすぐに薬を服用しなければいけませんが、140くらいの場合だとまずはダイエットをする、食事の塩分は少なくするようにするといった生活習慣の改善から始めることになります。
実は私の血圧値は、節酒の記事で紹介しているとおり若干高めですし、日によっては140を超えることだってあります。
本来であれば私もすぐにでも運動や食生活を変えていかなければいけません。でも長年積み重ねた生活習慣を変えるのは難しいです。節酒だって結構苦労しています。
このままの生活では薬をのむハメになる⇒そうなると病院受診がメンドウ⇒でも運動は大変だし味の薄すぎるご飯は食べたくない!⇒とか言っているともっと血圧が高くなってリスクが高くなる!!
と思っていたら、血圧がちょい高めの人向けのサプリがあるのを知りました。しかも10年くらい前から発売されているし、商品の種類もたくさんあるんですね。薬剤師にも関わらず恥ずかしい限りです・・・。
血圧が高すぎてすぐに薬の服用を始める場合でも生活習慣の改善は必須です。薬で高すぎる血圧を下げてリスクを低くしておいて、薬がやめられるよう運動・食生活を変化させていくよう医師から伝えられるはずです。
一方で、血圧がちょっと高いくらいの場合は、医師は薬は出ませんから薬であらかじめリスクを下げておいてから生活習慣の改善するということはできません。
ちょっと血圧が高い人だってリスクはそれなりに高くなっていますので、高い人と同じようにリスクを下げながら生活改善にチャレンジしていきたいですよね。
そんな時に役立つのが、血圧がちょい高めの人向けのサプリです。
ということでこの記事では、アラフォーくらいの年齢で血圧がちょい高めの人が、生活習慣を改善する準備期間にリスクを抑えるのに向いているサプリにはどういったものがあるのか、その中でも薬剤師の私がおすすめする大手製薬会社エーザイが販売している「ヘルケア」について薬の専門家としての視点で紹介します。
目次
高血圧の年齢分布や危険性を知ろう
高血圧の年齢分布
加齢によって血圧が高くなる方が増えると紹介しましたが、もう少し詳しく年齢別の血圧値の分布グラフを見てみましょう。
最も薄いピンクの「軽度高血圧症」という部分が、この記事がピッタリ合うちょい高めの高血圧の方です。
年齢と共にここに該当する方の割合が一番増えていくのが分かります。
高血圧の危険性
高血圧は何となく体に良くないのは聞いたことがあるけど、どんなものなのかがピンと来ていないと思いますので、まずは高血圧の体に与える怖いリスクを解説します。
このパートを読んでいただければ、ちょっと血圧が高い内から気をつけなければいけないことをさらに感じていただけるのではと思います
高血圧は喫煙の次に命をおびやかすリスクが高い
厚生労働省の発表資料で、死亡の原因をリスク別にあらわしたものが(下図)があります。死亡の原因となるリスク因子をリスクの高い順に列挙したものです。
高血圧は喫煙に次ぐ第二位で、第三位とは大きな開きがあります。
高血圧は「サイレントキラー」と呼ばれて、血圧値が極端に高くなければ症状が全く無い場合が多く放置しがちですが、突然死を招くリスクがこんなに高い、まさに「沈黙の殺し屋」です。
高血圧は、脳卒中、心筋梗塞、心不全の大きなリスク
年齢で血管が硬くなるのは冒頭で紹介したとおりですが、高血圧のような生活習慣病では動脈硬化のスピードを早めてしまいます。
その結果として、脳の血管の病気である脳卒中(脳梗塞、くも膜下出血、脳出血の総称)であったり、心臓の筋肉を動かすために必要な心臓の血管(冠動脈)が詰まる狭心症や心筋梗塞、さらに心臓の機能が弱る心不全といった、聞いたことのあるヤバい病気を引き起こすリスクを高めてしまいます。
高血圧は、腎臓に悪影響を与える
尿は体内の老廃物であり腎臓で血液から作られます。
腎臓が機能しなければ尿が出せずに老廃物が体に貯まり、生きていくことができません。腎臓の機能が極めて弱くなっている方が「血液透析」を行うのはそのためです。腎臓の代わりに人工的に血液から老廃物をこしとるのが血液透析です。
高血圧による勢いのありすぎる血流は腎臓細胞に悪影響を与えてしまい、腎臓の機能を弱めてしまいます。
さらに腎臓が弱くなると心臓や脳にも悪影響が出てしまうことも知られています。
高血圧は、認知症のリスク
認知症は、命には直接的に影響はしないものの日々の生活の質を大きく下げてしまいます。
家族や周りの方の生活も激変させてしまう病気でもあります。
血圧が高い状態が続き、脳の血管に長い間影響を与えてしまうと「脳血管性認知症」のリスクを高めてしまいますし、アルツハイマー型の認知症の一つの原因とも考えられています。
血圧がちょい高めの人向けのおすすめサプリはトクホ指定
サプリメントの中には「特定保健用食品:トクホ」というものがあるのをご存知でしょうか。
トクホは、メーカーがボランティアに実際に摂取してもらって効果や副作用の実証をし、消費者庁がそれを確認して薬みたいに効果を広告してもいいことを許可したサプリメントです。
2015年から制度が始まった「機能性表示食品」も効果を広告してもいいのですが、消費者庁があらかじめ指定した成分にだけ適用されますし、発売前に消費者庁に届け出をするだけのものです。
なのでトクホは機能性表示食品よりも敷居の高いサプリメントで、食品ですが薬により近いものになります。
この記事で紹介する血圧がちょい高めの人向けのサプリは、実際に血圧が下がらないと意味がないので、臨床試験がなされ消費者庁がそれを認めているトクホです。
血圧に良い影響があるサプリの成分・商品一覧
消費者庁から血圧への効果が認められているトクホの成分は全部で15種類ありますが、2017年7月現在でも発売されている成分の中で、「しょうゆ」とかサプリとは少し違うものを除くと下表の全部で9成分になります。
成分 | 商品名の例 | 商品の形状 | メーカー |
サーデンペプチド | ヘルケア マリンペプチド |
錠剤 錠剤 |
エーザイ 日清オイリオ |
ゴマペプチド | 胡麻麦茶 | お茶 | サントリー |
ラクトトリペプチド | アミールエス | 錠剤など | カルピス |
わかめペプチド | わかめペプチドゼリー | ゼリー | 理研ビタミン |
燕龍茶フラボノイド | 燕龍茶レベルケア | お茶 | ダイドー |
海苔オリゴペプチド | 海苔ペプチドS | 清涼飲料水 | 白子 |
酢酸 | マインズ<毎飲酢> | 清涼飲料水 | ミツカン |
杜仲葉 | 杜仲源EX | 清涼飲料水 | 小林製薬 |
GABA | ナチュラルケア<GABA> プレティオ |
お茶 乳酸菌飲料 |
大正製薬 ヤクルト |
それぞれの成分の特徴・効果・安全性
【おすすめ】サーデンペプチド:ヘルケアなど
血圧を下げる理由は薬と同じ
まずはペプチドとはどういったものかを知りましょう。
「ペプチド」とはアミノ酸が2~3個合体したものです。三大栄養素の一つ「タンパク質」は、アミノ酸がめちゃくちゃたくさん合体したものなので、ペプチドとはタンパク質の切れ端みたいなものです。
サーデンとは英語で「鰯(イワシ)」という意味で、サーデンペプチドはイワシから採れるタンパク質の一部です。
サーデンペプチドが血圧を下げるメカニズムは、高血圧の薬の一つ「ACE阻害薬:アンジオテンシン変換酵素阻害薬」と同じです。アンジオテンシンというホルモンは、アンジオテンシン変換酵素によって「アンジオテンシンⅡ」というホルモンに変化します。
このアンジオテンシンⅡが曲者でして、血圧を上げる作用があります。
ACE阻害剤薬は、アンジオテンシンからアンジオテンシンⅡに変化しないようにすることで血圧を下げる効果が得られます。
これと同じことがサーデンペプチドでも期待できます。
青魚には血液をサラサラにする成分のEPAやDHAも豊富ですから、イワシなどは循環器関係にはとても良い食べ物ですね。
サーデンペプチドの効果
私が最もおすすめするエーザイの「ヘルケア」のウェブサイトに血圧への影響度が記載されています。
ヘルケアを飲む前の血圧値の平均が150だったのに対して、ヘルケアを継続して飲むと130代前半まで下がっていることが分かります。
その差は20近いということになります。
高血圧の薬でも血圧を下げる効果は20代ですから、このグラフからするとサーデンペプチドの血圧への影響度はかなりのものがあると言いたくなります。
でも一つ注意してほしい点があります。
薬の臨床試験は完全に客観性を保った方法で実行しますが、トクホの臨床試験はメーカーの都合のいい方法で実施しているケースがあり、単純に血圧値だけでの比較は困難です。
とは言っても全く効果がない物ではどんなに都合のいい臨床試験をしたとしても結果は出ませんから、サーデンペプチドの血圧に影響する効果は期待できるといっていいでしょう。
サーデンペプチドの安全性や副作用
高血圧の薬であるACE阻害薬と同じ作用ですから、ACE阻害薬と同じような副作用に注意が必要です。
ACE阻害薬の最もポピュラーな副作用は「咳」で、アンジオテンシン変換酵素が咳を引き起こす「ブラジキニン」というホルモンの分解も抑制してしまうために発生します。
サーデンペプチドの各商品にも咳への注意書きが必ずついています。
またACE阻害薬は、お腹の中の赤ちゃんに影響を与えるため妊婦さんには使用することができません。
サーデンペプチドのトクホも妊婦さんは摂取してはいけません。妊娠中毒症で血圧が高くなってしまう場合は必ずかかりつけの産科医師を受診してくださいね。
サーデンペプチドなら「ヘルケア」:おすすめする3つの理由
ヘルケアをおすすめする理由 その①:錠剤タイプであること
サーデンペプチドのトクホには、錠剤タイプ、ジュース、お茶など色々な形状の商品があります。
ジュースやお茶は飲みやすいですが、血圧に良いからと言って毎日飲み続けるのは大変です。飽きちゃいますよね。
その点、錠剤タイプであれば、毎日違う飲み物で摂取したって問題ありませんから、面倒くささはありますが飽きることはありません。
ヘルケアをおすすめする理由 その➁:安心できる品質であること
2016年9月にニュースになりました。
「日本サプリメント」という会社が発売していたサーデンペプチドやほかの成分を含むトクホには、消費者庁が許可を与えた規程の量が入っていなかったということでトクホが取り消されたことがありました。(下記参照)
消費者庁は23日、日本サプリメント(大阪)が販売している特定保健用食品(トクホ)のサプリメント「ペプチドエースつぶタイプ」など6点が、関与成分の含有量が必要な量を満たしていないなどとして、表示許可を取り消した。
取り消しは1991年に制度が始まって以降、初めて。
同庁によると、商品にはカツオ節由来の関与成分が1日摂取目安量で5ミリ・グラム含まれるとして、「血圧が高めの方に適した食品」と表示していた。しかし同社が自主検査したところ、5ミリ・グラムに満たないことが2014年3月に判明。
「糖の吸収をおだやかにする」と表示した別の商品では、関与成分が含まれていないことが分かり、合わせて今月15日に同庁に報告していた。同庁は「2年以上報告を怠り、悪質性が高い」としており、異例の取り消しに踏み切った。
yahooニュースから転載
医薬品はGMPと呼ばれる厚生労働省令(医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令)に規制され、品質にはとても厳しく製造されています。
製薬会社は厳しい品質であることを当たり前として活動しています。「ヘルケア」のメーカーのエーザイは、製薬会社の中でもかなりの大手であり(私は就活で落ちました・・)、品質にはかなりの自信があることでしょう。
ヘルケアの製造はGMPの適用外ではありますが、生産技術者にはGMPが染みついていますからヘルケアの製造ラインだけ品質に手を抜くことは考えられず、エーザイともあろう会社であれば医薬品と同レベル基準で製造しているはずです。
大手の製薬会社であるエーザイが販売する「ヘルケア」には、品質的にとても安心できることでしょう。
ヘルケアをおすすめする理由 その③:価格が安いこと
ヘルケアは、エーザイの公式サイトでのみ初回の7日分を500円で購入することができます。長く摂取するサプリですから体に合うか安く試せるのがありがたいですよね。
ヘルケア以外の他のサーデンペプチド配合のトクホは、アマゾンなどでも購入できますが、30日分で3000円くらいのものしかありませんから気軽に試すことができません。
また公式サイトからであれば、さらに品質確かな物が入手できる信頼度がアップします。
ヘルケアを500円で試したい方は、エーザイの公式ページからお申込みください。
ゴマペプチド:胡麻麦茶
ゴマペプチドの効果
ゴマペプチドもサーデンペプチドと同じアンジオテンシン変換酵素の働きを抑制するメカニズムで血圧に影響を与えます。
その効果は、「胡麻麦茶」の血圧への影響を調べた臨床試験結果がサントリーのホームページで公開されています。
臨床試験の実施方法が異なりますので、直接的に比較はできませんが、血圧への影響は10程度下げるにとどまりますので、サーデンペプチドのヘルケアと比較して効果は緩やかと言えるかもしれません。
ゴマペプチドの副作用や安全性
ゴマペプチドとサーデンペプチドとは同じ作用ですから注意すべき点も同じです。
摂取したあと咳が止まらなくなることであったり、妊婦さんは摂取しないようにすることです。
ラクトトリペプチド:アミールエス
ラクトトリペプチドの効果
ラクトトリペプチドもサーデンペプチドやゴマペプチドと同じメカニズムで血圧へ影響を与えます。カルピスが製造していることから分かるとおり、ラクトトリペプチドは乳製品のタンパク質の一部となります。
ラクトトリペプチドの効果は、アミールエスの製造元のカルピスのホームページで公開されていました。
小さくて見づらいですが、サーデンペプチドはおろかゴマペプチドにも届かない、マイルドな作用ですね。
ラクトトリペプチドの副作用や安全性
効果はマイルドですが、注意すべき点はきちんと守る必要があります。
これもサーデンペプチドと同じで咳と妊婦さんです。
わかめペプチド:わかめペプチドゼリー
わかめペプチドの効果
わかめペプチドもやはりサーデンペプチドと同じくアンジオテンシン変換酵素の働きを抑制する作用で血圧に影響を与えます。
その効果はわかめペプチドの通販サイトにありましたので転載します。
臨床試験対象者の元々の血圧値が分かりませんので、サーデンペプチドやゴマペプチドと全く比較できませんが、低下させた数値だけを見ればゴマペプチド以上サーデンペプチド未満というところでしょうか。
海の生き物は循環器系に良い影響があるのでしょうかね。
わかめペプチドの副作用や安全性
サーデンペプチド、ゴマペプチド、ラクトトリペプチドと作用が同じなので注意する点も同じです。咳と妊婦さんでしたよね。
燕龍茶フラボノイド:燕龍茶レベルケア
燕龍茶フラボノイドの効果
燕龍茶フラボノイドは、燕龍茶(ヤンロンチャ)という中国で古くから飲まれているお茶に含まれている成分で、「ポリフェノール」の一種です。ポリフェノールと聞けば、なんだか体に良さそうというのが想像できます。
燕龍茶フラボノイドは、その抗酸化作用によって血管拡張作用がある一酸化窒素(NO)を発生させる血管内の酵素の働きを良くする作用があります。
血管が広がると血流が緩やかになります。すなわち血圧が下がることが期待されます。
肝心の燕龍茶フラボノイドがヒトの血圧値に与える影響は、「燕龍茶レベルケア」のメーカーであるダイドーのウェブサイトに掲載されております。
グラフからは、血圧への影響度はゴマペプチド程度でサーデンペプチドには及ばないことが分かります。
燕龍茶フラボノイドの副作用や安全性
サーデンペプチド、ゴマペプチド、ラクトトリペプチドなどの○○ペプチドとは違って、燕龍茶フラボノイドは咳への注意もないし、妊婦さんんも服用しても問題ありません。こちらのサイトの薬剤師も妊婦さんは問題ないとしています。
血圧への影響度は緩やかなので、サーデンペプチドで咳が出たとか妊婦さんで摂取できない場合には燕龍茶フラボノイドが役立ちます。
海苔オリゴペプチド:海苔ペプチドS
海苔オリゴペプチドの効果
名称にペプチドとつきますからサーデンペプチド、ゴマペプチド、ラクトトリペプチドと同じ作用で血圧に影響を与えます。
海苔ペプチドSのメーカーのウェブサイトにはグラフを使った血圧への影響度を示すデータはありませんでしたが、消費者庁のウェブサイトに次のように記載がありました。
これもまたサーデンペプチドには及ばないことが分かります。
軽症および中等症高血圧者38名に対して、海苔ペプチドを4週間摂取させた結果、収縮期血圧は15 mmHg、拡張期血圧は8 mmHgの低下が認められ、血圧の低下傾向は緩やかで過降圧は認められなかった。
海苔オリゴペプチドの副作用や安全性
ここまで読んでいただいた方には説明不要ですね。
キーワードは「咳と妊婦さん」でしたよね。
酢酸:マインズ<毎飲酢>
酢酸の効果
酢酸は化学名です。「酢」といった方がなじみがありますよね。料理で使うすっぱいアレです。
酢には様々な健康効果があるとされていますが、その一つとして血管が広がることが分かっています。それは血管を広げて血圧を下げる作用がある「アデノシン」の血管内の量を増加させるためです。
アデノシンは遺伝子のDNAを構成する4つの成分(A・T・G・C)の一つで、私たちが生きていく上でのエネルギー源となる「ATP」となったり、体の様々なところで活躍している成分です。
酢が血圧に与える影響度は、マインズ<毎飲酢>のメーカーであるミツカンのウェブサイトで公開されています。
身近な存在である酢でもかなり血圧に影響があるなと思いましたが、サーデンペプチドには及びませんよね。
酢酸の副作用や安全性
酢酸は普段料理で使うことから分かるとおり、副作用などは気にする必要はありません。
ただ、比較的濃い酢であるため酸性が強く刺激性がありますから、胃の状態があまりよくない方は症状をひどくさせてしまう可能性があります。
杜仲葉:杜仲源EX
杜仲葉の効果
杜仲葉から抽出される杜仲茶は、中国では「不老長寿の薬」とも言われて使用されてきた歴史があります。
杜仲葉には「ゲニポシド酸」という成分を含有しており、これが副交感神経に直接働いて血管を広げて血圧を下げる作用があります。
交感神経と副交感神経は表裏の関係があって、交感神経が活性化すると血圧が上がりますので、副交感神経が活性化すると血圧が下がります。
残念ながら杜仲葉が血圧にどれくらい影響するかを示すデータは、どこを探してもありませんでした。唯一消費者庁のウェブサイトに次のように記載がありました。
トクホとして発売されているわけですから当たり前な話です。知りたいのはこれより詳しいことなのに情報が得られなくて残念です。
社会生活に支障のない境界域高血圧症の成人志願者を対象として杜仲葉エキスの降圧効果試験を行った。対象:境界域高血圧症の成人患者。
例数:103名。摂取量:杜仲葉エキス3.7g/100ml/1本×3本/日、2重盲検10週間(プラセボ2週間・杜仲8週間)。
結果:杜仲葉エキスを摂取した血圧高値群(SBP>130mmHg)において服用開始時と比較してSBP、平均血圧が有意な低下を認めた。
杜仲葉の副作用や安全性
杜仲葉には特別に注意することはありません。
杜仲茶として多くの方に飲まれていることからも実感できると思います。
GABA:ナチュラルケア<GABA>など
GABAの効果
GABAは正式には「γアミノ酪酸(ガンマアミノラクサン)」といい、脳に働いて気持ちを穏やかにさせる作用があります。
薬としては「てんかん」や「不眠」など、脳の働きが活発になっている時に落ち着かせるために良く使用されます。
ストレスや刺激で脳が興奮状態だと交感神経を活発にするノルアドレナリンが分泌して血圧が上がりますので、GABAで脳を穏やかにさせると交感神経が活発になるのを抑えて血圧を下げることになります。
ナチュラルケア<GABA>のメーカー大正製薬のウェブサイトに血圧への影響を示すデータがありましたので掲載します。
影響度としてはゴマペプチド程度とサーデンペプチド程ではありませんし、そもそも気持ちを落ち着かせて血圧を下げますので、全員に効果があるのかに疑問が残ります。
GABAの副作用や安全性
GABAには特に注意すべき副作用などはありません。誰でも安心して摂取できます。
参考:血糖やコレステロールも気になる方
トクホには、血圧だけでなくてコレステロールや血糖も改善させる商品があります。
健康診断の血液検査でコレステロールや血糖が高いことは、高血圧ほどではないかもしれませんが、やはり動脈硬化のスピードを早めて脳や心臓などの血管に関するとても怖い病気のリスクを上げてしまいます。
血圧と同じように少し高いくらいからトクホで値を下げておくといいのではと思います。
それぞれ血圧と同じく複数の商品があって選択肢がたくあんあり、どれを選んでいいのかが分かりづらいと思います。
薬剤師の私が、全てのトクホの中から吟味したおすすめの一品をそれぞれ紹介しています。
まとめ
血圧がちょい高めの方が、生活習慣を改善させるまでの間に血圧を下げリスクを下げるために活用できるトクホをまとめました。
高血圧治療薬の一つACE阻害薬と同じ作用で血圧に影響を与えるトクホ、血管を広げるトクホ、副交感神経を活性化するトクホ、気持ちを落ちつかせて交感神経の興奮を抑えるトクホがあります。
血圧への影響度は、やはり治療薬と同じ作用があるペプチド系がよさそうです。各トクホの臨床試験は実施方法や対象が異なるので直接比較するのはあまり意味をなしませんが、それでもあえて数値だけで判断すればサーデンペプチドがおすすめです。
その中でも長期間にわたって摂取しても飽きない錠剤タイプで、厳しい品質基準を持ち・価格が安い大手製薬会社のエーザイが発売している「ヘルケア」が血圧がちょい高めの方に最もおすすめするトクホです。
ヘルケアを500円で試したい方は、エーザイの公式ページからお申込みください。
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