薬剤師オススメの便秘の程度別に良く効く市販薬4選

便秘になる原因は色々とあり、男女問わず誰でもなる可能性があります。

でも特に女性では、ホルモンバランスの影響・お腹の筋肉が少ない・食べる量が少ない・水分摂取が少ないなどの要因が重なることが多く
便秘に悩む方が多いのが現状です。

2日に1回くらいはウンチが出る軽い方から1週間は出ないひどい方まで人それぞれ。

便秘でウンチが出ないと臭いが口から出てきて「口臭の原因」にもなりますし、腸内で悪玉細菌が繁殖して体に悪影響を及ぼす「毒素」が出て「肌荒れ」「体調不良」の原因にもなります。

男性側としては口の臭い女性にまぁまぁ出くわしますし、ものすごく気になります(悪い意味で)。便秘が原因による口臭で異性から避けられたらイヤですよね。

それだけで済むなら良いのですが、あまりにうんちが出ないとコンクリートみたいに便が硬くなりさらに出にくくなります。最終的には腸を詰まらせてしまい最悪の場合は命に関わってきます。

水分をたくさんとる、野菜をたくさん食べる、適度に運動をするなどの食・運動習慣を変えることで便秘はある程度改善しますが、それでも治まらない場合は薬の力を頼るのも悪いことではありません。

肌や口臭の原因になるのはイヤですもんね。

多くの便秘に悩む女性にため、数多くある便薬の中から15年以上の薬剤師経験を活かして便秘の状態別に最もオススメな市販薬を一品ずつ紹介します。

便秘の程度によってオススメ品が異なりますので、症状に合ったもの選択してくださいね。

軽い便秘の時のオススメ市販薬

「強力わかもと」を最もオススメします。

強力わかもとは薬ではないものの腸に良いとされる善玉菌を多数含み、善玉菌の活動を助けるビタミンが複数配合されています。

下痢にも便秘にもどっちにも使える万能なヤツです。

2日に1回くらいはウンチが出るくらいのあまりひどくない場合は、食・運動習慣の改善の他に整腸剤で様子をみるのがオススメです。

腸をいたわるにはミドリムシのサプリメントもオススメ

強力わかもと以外には、「ミドリムシ」のサプリメントもオススメです。

ミドリムシは植物であって動物でもある微生物で、植物と動物の両方の栄養素を持っています。

下痢や便秘といった腸の症状には、食物繊維を含む植物としての栄養素と動物としての栄養素のダブルで腸が正常に動かせるようにすることが重要。

人間の体はとても複雑ですから特定のサプリメントだけを摂取してもあまり意味はなく、様々な栄養素が取り入れる必要があります。

それはすなわち「ごはんを食べる」ことですが、「ミドリムシ」のサプリメントは食事をするのと同じように複数の栄養素を同時に取り入れられるとても優秀なサプリメントです。

生物(ミドリムシ)を直接体に入れることになるので、野菜や魚を食事として食べるのと同じということです。

ミドリムシの栄養素や期待できる体への影響、飲んでみた感想をまとめた記事がありますから是非参考にしてみてください。

ひどい便秘の時のオススメ市販薬

「ビオフェルミン便秘薬」を最もオススメします。

3日くらいウンチが出ないひどい便秘の方向けの下剤です。

医師も強力な下剤としてよく使う下剤成分(ピコスルファートナトリウム水和物)に加えて善玉菌を配合している薬です。

ピコスルファートナトリウムが強力にウンチを出させ、善玉菌で腸内環境も整える優れた便秘薬です。

1個だけ注意!

善玉菌しか入っていない「ビオフェルミンS」と間違えないようにね。

お腹が痛くなるくらいヤバい便秘の時のオススメ市販薬

「コーラック坐薬タイプ」を最もオススメします。

ひどい便秘の時のオススメ市販薬として紹介した「ビオフェルミン便秘薬」ではウンチが出なかったけど、お腹が張って痛い、でも病院に行くのも恥ずかしいし時間がかかるからイヤだ!という時は坐薬の便秘薬がオススメ

おしりに挿入する薬ですから浣腸に近い物がありますが、浣腸より坐薬の方がまだ抵抗感がなく良いですよね。

コーラック坐薬タイプは、薬をおしりに挿入すると二酸化炭素のガスが出て、それが腸を刺激してトイレに行きたくさせる薬です。

直接的に腸に薬を届けるわけですから高い作用が期待できます。

便秘薬のリーサルウェポン!超頑固な便秘のオススメ市販薬

「イチジク浣腸」を最もオススメします。

1週間くらいウンチが出ず、どんだけトイレで頑張ってもうんともすんとも言わない超頑固な便秘にはもはや浣腸をするしかありません。

使えばものの5分でスッキリするでしょう。

浣腸の成分は「グリセリン」と言い、滑りをよくする潤滑油みたいな薬です。

浣腸する行為が恥ずかしいことを除けば、体に吸収されて効果を発揮する薬ではないので副作用を気にすることなく安心して使える薬です。

浣腸でもダメな破壊的な便秘の時はどうすれば?

これはさすがに消化器科を受診するしかありません。

病院で器具を使って一度浣腸したり、どうしても無理なら手でほじり出したりします。

最悪の場合は手術でお腹を切って固くなった便を取り出すということもあります。

便秘で病院を受診するのは恥ずかしいことと思ってしまいますが、自宅で浣腸をしてもダメなら必ず受診してくださいね。

便秘を解消するテクニック

便秘はひどくなると怖い病気です。

必要なら薬に頼ることも問題ありませんが、できれば薬を使わなくてもいい体づくりをしたいものです。

それは、食生活に気を付けること、筋肉をつけること、便意を我慢しないことがポイント。

その他、便秘にまつわる注意点を紹介しましょう。

  • 食事面では、水分をこまめにとる、野菜(食物繊維)を多く食べることをオススメします。
  • 女性の便秘の原因として「筋力不足」があります。腹筋を鍛えると意外とすんなり解消するかもしれません。
  • 便意を我慢すると出なくなってしまうことがあります。トイレに行ける時は我慢しないように心がけましょう。
  • 腸や肛門の病気を持っている方やその手術後の方は、市販薬で治療するのではなく主治医に相談してください。
  • 薬の副作用で最も多い物の一つに便秘があります。最近のみ始めた薬があればその副作用を疑ってもいいかもしれません。その場合は主治医に相談してください。

セルフメディケーション税制の対象品

市販薬を購入すると税金が安くなる「セルフメディケーション税制」という制度が2017年1月から始まりました。

セルフメディケーション税制を詳しく確認する
市販薬によってこの制度が摘要できるかが異なりますので、この記事でオススメした市販薬が、セルフメディケーション税制の対象になるかどうかも紹介しますね。

対象になる市販薬は「○」、対象にならない市販薬は「×」で示します。

市販薬名 対象
強力わかもと ×
ビオフェルミン便秘薬
コーラック坐薬タイプ ×
イチジク浣腸 ×

※2017年9月時点

まとめ

便秘は単にウンチが出ないだけでなく、女性の大敵である「口臭」や「肌荒れ」の原因になります。

そして、あまりに頑固な便秘を放置し過ぎると腸が詰まってしまい、命をおびやかす病気です。

水分をこまめにとる、野菜をよく食べる、腹筋をつける、便意を我慢しないといった
日常生活での工夫をすることが最初にすべきことです。

それでも解決しない時は、薬に頼るのは問題ないと思います。

便秘が軽い方は整腸剤で、ひどく方は状態に応じて下剤、坐薬、浣腸を使うことをオススメします。

なお、腸内細菌を整えることはお腹の調子だけでなくて全身的に良い効果がある可能性がありますから、便秘でなくても普段から整腸剤を摂っておくのもいいのかもしれません。

腸の調子を整えることは様々な病気の予防になることが最近の研究で分かってきていますので、便秘でもない下痢でもない毎日快便という生活を送れるようにしたいものですね。

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