風邪薬のオススメ市販薬を症状別に最適な一品を薬剤師がチョイス!【総合感冒薬】

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風邪薬をほしくてドラッグストアに行っても種類がたくさんすぎてどれを買っていいのか分かりませんよね。

薬剤師の私だってあんなにたくさん種類があったら迷います。1個ずつ箱の裏面の成分一覧を比べて最も自分の症状に効きそうなのを入念に調べるしかありません。

それは薬剤師だからできることですし、たとえ知識があってできたとしても薬を飲まなければいけないほど体調が悪い時には、そんなことはやりたくありません。

それに辛い時は薬剤師などの店員に聞くのもおっくうです。

そこでこの記事では、風邪をひき市販薬で症状を治したい時にどの薬を選べばいいのか迷ってしまわないよう、症状別にベストな一品を厳選して紹介します。

事前情報としてオススメ市販薬をチェックしておければいざという時に安心。ぜひ商品名を確認してみてください。

ちなみに紹介するオススメ市販薬は、テレビCMでお馴染みのメジャーな市販薬からチョイスしましたが、ドラッグストアによって品揃えが異なり、もしかすると近くのお店では売ってないかもしれません。

体調が悪くなってから買いに行くのも大変です。常備薬として事前に準備しておけるとベストです。

また風邪とはどういうものなのか、どのような基準で薬を飲むべきなのかも解説しますので、一緒に読んでいってもらえるとうれしいです。

熱・咳・鼻水の症状があり、喉はあまり痛くない時のオススメ市販薬

「パブロンSゴールドW」を最もオススメします。

解熱鎮痛薬(熱さまし・痛み止め)、鼻水・鼻づまりの薬、咳止め、痰を切り、ビタミン剤が配合され、それぞれの量も多くて高い効果が期待できるのが特徴です。

特に良いのは、解熱鎮痛薬に「アセトアミノフェン」が使用されており、万が一インフルエンザやデング熱であった場合でも安心できるところ。

解熱鎮痛薬としてよく使われる成分「アスピリン」、「エテンザミド」、「サリチルアミド」などでは、インフルエンザの時や2013年頃から日本でも発生しているデング熱の時には避けるべき成分なためです。

さらに、デング熱では痛み止めの効果が強いとされる「イブプロフェン」も避けるべきなので、どんな感染症でも安心なのが「アセトアミノフェン」というワケです。

「パブロンSゴールドW」は、風邪の全般的に使え、とりあえず飲むにはちょうど良い薬です。

喉がとにかく痛く、熱・咳・鼻水もある時のオススメ市販薬

「ルルアタックEX」を最もオススメします。

風邪の各種症状を抑える成分に加えて、喉の腫れや炎症を抑える「トラネキサム酸」が配合され、喉にフォーカスが当てられた風邪薬です。

しかも痛み止めの効果が高いとされるイブプロフェンも配合されているので、痛みへの効果は確かなものがあります。

喉の痛みだけだったら後で紹介する「タイレノール」や痛み止めの記事でオススメする「ロキソニンS」でもいいですが、痛み以外の症状がある場合は、解熱鎮痛薬よりルルエースEXの方が満足度は高いでしょう。

咳や痰がひどい時のオススメ市販薬

「ベンザブロック せき止め錠」を最もオススメします。

高用量の咳止め成分を複数含んでいることと喉の腫れや炎症を抑える「トラネキサム酸」」が配合され、咳と一緒に喉の腫れをも抑えることができ、すっきりとした効果が期待できます。

咳や痰の時のオススメ市販薬は別記事で特集しているので要チェック!

症状が咳と喉の痛みや鼻症状のみであれば、「ベンザブロック せき止め錠」に加えて、次以降で紹介する「タイレノール」、「ペラックT錠」や「アレグラFX」とを組み合わせることもできます。

熱を下げたい、痛みを治したい時のオススメ市販薬

「タイレノールA」を最もオススメします。

最初にも紹介しましたが、今ある症状が「風邪」ではなくて、「インフルエンザ」や「デング熱」など他の感染症である可能性も考慮して、オールマイティに使える解熱鎮痛成分「アセトアミノフェン」をオススメします。

市販の風邪薬には色々な症状に効果がある成分が一緒になっているのですが、「タイレノール」はアセトアミノフェンしか入っていない唯一の市販薬であることもオススメ理由です。

ちなみにですが「解熱鎮痛薬」って言葉のとおりで、痛みを取るのと熱を下げるのは同じ薬を使うため、片方だけの効果で良いという願いはかないません。

喉の痛みだけを治したい時のオススメ市販薬

「ペラックT錠」を最もオススメします。

この薬は、喉の腫れや炎症を抑える「トラネキサム酸」」を高用量配合している喉に特化した薬で、高い効果が実感できることでしょう。

ペラックT錠だけでは効果がない場合は、先ほどオススメした「タイレノール」も一緒に服用するとさらに効果的

症状が喉の痛みと咳や鼻症状のみであれば、「ペラックT錠」に加えて、「ベンザブロック せき止め錠」や次で紹介する「アレグラFX」とを組み合わせることもできます。

くしゃみ、鼻水だけを治したい時のオススメ市販薬

「アレグラFX」を最もオススメします。

くしゃみや鼻水に効果がある市販薬はたくさんありますが、花粉症治療薬として医師もよく使う「アレグラFX」を効果と副作用を総合的に考えて最もオススメします。

この薬は花粉症用ですが、風邪をひいた時の鼻の症状にももちろん効果がありますので、他に症状がなければアレグラFXはおすすめです。

症状が鼻症状と喉の痛みや咳のみであれば、「アレグラFX」に加えて、「ベンザブロック せき止め錠」や「ペラックT錠」を組み合わせることもできます。

ほっぺたや目の下が痛くなる時

熱や頭痛などの風邪症状が治っても鼻水や鼻づまりが治らない、ほっぺたや目の下が痛い、鼻の奥から変な臭いがする時は、「副鼻腔炎」あるいは「蓄膿」になっているかもしれません。

耳鼻科を受診するのがベストですが、仕事などですぐに受診できない時は市販薬を服用してみるのもアリです。

オススメ市販薬を解説した記事があるのでよければ参考にしてください。

薬剤師が解説する風邪の時の対処方法

医師や薬剤師は、あまり風邪薬をのまないって話を聞いたことありませんでしょうか?

体調が悪ければ少しでも症状を和らげたい気持ちは分かりますし、あまりにひどければ薬をのむのは良いことだとは思いますが、風邪をひいた時の私たち医療職の考えは次のとおりです。

こういったことを頭の片隅に入れて頂きながら風邪薬と向き合ってもらえるとうれしいです。

  • 風邪薬は、風邪そのものを治すわけではなく症状を抑え込むだけの薬です。
  • 発熱、鼻水、咳、くしゃみなど風邪の諸症状は、風邪の原因であるウイルスや細菌を体外に排出するための症状です。薬で強制的に症状を抑えてしまうとかえって風邪が長引く可能性があります。
  • 従って、症状があまりひどくない/我慢できるのであれば薬はのまない方がいいです。
  • 仕事で回りに迷惑をかけまいと薬をのんで無理に出社することは、感染を広げる要因となり逆に迷惑をかけてしまいます。
  • 最も風邪を早く治す方法は、しっかりと栄養をとって十分に休養することです。
  • 特に熱が37.5度以上ある時は仕事を休むことを第一優先としてください
  • 風邪薬を服用して3日経っても全く良くならない場合や痰や鼻水が黄色や緑色など着色している場合は、内科を受診し医師の診察を受けてください。
  • 家族や同僚でインフルエンザなどの風邪以外の感染症にかかっている方がいる場合は、風邪薬で様子をみずにすぐに病院、診療所を受診してください。
  • 風邪やインフルエンザの予防のために手洗いとうがいをするように心がけましょう。

セルフメディケーション税制の対象品

市販薬を購入すると税金が安くなる「セルフメディケーション税制」という制度が2017年1月から始まりました。

セルフメディケーション税制を詳しく確認する
市販薬によってこの制度が摘要できるかが異なりますので、この記事でオススメした市販薬が、セルフメディケーション税制の対象になるかどうかも紹介しますね。

対象になる市販薬は「○」、対象にならない市販薬は「×」で示します。

市販薬名 対象
パブロンSゴールドW
ルルアタックEX
ベンザブロック せき止め錠
タイレノールA ×
ペラックT錠 ×
アレグラFX

※2017年9月時点

まとめ

風邪の様々な症状を治すのに役に立つ市販薬を紹介しました。

ドラッグストアの棚でたくさん並んでいる風邪薬の中から、その時の症状にピッタリな市販薬を選ぶのはめちゃくちゃ難しいですよね。

そこで役立つのがこの記事。

オススメした6つの薬をチェックしておけば、風邪のおおよその症状に対応できることでしょう。体調不良時にすぐ服用できるよう事前に常備薬として家にストックしておけばより安心です。

風邪薬は症状を抑えつけるのみで服用しても風邪が早く治るものではありません。

風邪に最も効く「薬」・予防する「薬」は、栄養と休養です。バランスよく食べしっかりと休養をとることが最も重要。

テレビCMのように風邪の引き始めに風邪薬を服用して、次の日に無理して出社するなんていう発想は余程の状況でなければ控えるべきです。

無理すると家族や同僚に感染を広げて迷惑をかけ、さらに状況を悪化させることになりかねないので、休む勇気を持つことをお忘れなく。

風邪薬以外の他の薬効でのおすすめ市販薬は次のリンクか、画面上部のメニューボタンからどうぞ。

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