給料の良い、やりたいことがやれそうってことで会社を選ぶのもとても良いことです。
でも侮ってはいけないのが「福利厚生」。
福利厚生は給料以外の待遇のことですが、実は生活にかなり直結しているんです。
福利厚生が充実していなければ給料の良さもメリットが減りますし、生活のことが気になってやりたいことに集中して仕事するのも難しくなってしまうかもしれません。
少しでもプライベートでの心配ごとは減らしておきたいものです。
そこで、大手製薬会社、2店舗しかない零細調剤薬局、チェーン調剤薬局、1兆円企業(←今ココ)の大中小の企業合計4社で、合計10年以上働いた経験がある私が感じる、就職活動で会社を選ぶ時に絶対チェックしたい福利厚生をランキング形式で3つ紹介します。
第一位 住宅手当・家賃補助・社宅や寮がある
最もチェックしたい福利厚生は、ダントツで住宅補助です。
絶対に要チェックです。
これには私自身かなり苦い思い出があります。
地方の大学出身の私が就職したのは、勤務地が東京の仕事。
主に市販薬を扱いテレビCMで誰もが知っている老舗の製薬会社と病院の薬をメインに扱う知名度はあまりないけど世界的な外資系製薬会社の2つの会社に内定していました。
どちらも薬の開発職でどちらの会社でも良かったので、先に受かった前者の方に就職するつもりだったんですが、研究室の教授から絶対に外資系の製薬会社の方だと説得されて後者に就職したのでした。
今思えば、教授は会社の規模が大きいんで大学の実績として行ってほしかったんだと思います。
ところが就職した会社は、勤務地が東京と分かっていながら入社したからという理由で、住宅補助関係の福利厚生は一切ありませんでした。
しかもそれを教えてもらったのは、内定式後。もう他の会社の採用試験は全て終わっています。
たしか初任給は24万4千円。
税金や社会保険費などを引かれて、手元に残るのは20万円もありません。
そこからさらに家賃を出さなければならず、東京ですから1Kアパートで安くても7万円くらいはします。
最終的に自由に使えるお金は、バイトしまくってた学生の頃の方が多かったのかもしれないくらいでした。
せっかく大学院も出て、給料の良いと言われる製薬会社に勤めていても、本当にひもじい生活でした。
一方で、大学の同級生の中で、私が内定を辞退した老舗製薬会社に就職した人がいました。
そっちの会社は、初任給は若干安かったものの何と最大で15万円も家賃補助があったのです。
生活レベルの差は歴然。
目黒だったか自由が丘だったか忘れましたが、憧れのところに住んでいましたよ。
私はちなみに東西線の端っこの方の「原木中山」ね。
極めつけは、同じ仕事をしている先輩の中には営業(MR)や研究所から異動してきていた人もいて、その人たちは地方から異動で来ているわけですから会社から家賃補助があったんです。
家族がいる人なんか30万円くらい出てました。
武蔵小杉かどっか人気スポットに住んで、東京ライフをエンジョイしてましたよ。
仕事への情熱だけじゃ、この穴は埋められません。アホらしくてやってらんないです。
ってことで、生活にマジで本当にヤバいくらい直結する住宅補助関係の福利厚生が第一位です。
入りたい会社の福利厚生に住宅補助があるかどうか絶対に絶対に確認してくださいね。
第二位 手厚いサービスがある健康保険組合に加入している
健康保険の良い・悪いについて、語られることってほとんどないですが、コレめっちゃ重要!
病気やケガは、どんなに健康に気をつけていても起こってしまうことがあるんで、健康保険にも留意して就職活動すべきです。
健康保険には、主に次の4つがあり、日本国民はどこかの健康保険に加入する義務があります。
- 無職の方や自営業が加入する「国民健康保険」
- 公務員が加入する「共済組合」
- 中小企業のサラリーマンが加入する「協会けんぽ」
- 大企業とそのグループ会社のサラリーマンが加入する「健康保険組合」
健康保険の保障内容は、法律で決められているものと各健康保険が独自に追加できるものがあります。
当然ながら法律で定められている部分はどの健康保険でも一緒ですが、注目してほしいのが独自に追加できる部分。
例えば、大きな病気をして病院に支払う自己負担額の上限は法律で決まっていて、収入に応じてですが月に8万円くらいが最大になろうかと思います。
それを超える部分は健康保険が支払います。
でも健康保険によっては、毎月の自己負担額の上限がかなり低く設定されていて、月2万円が上限になることも。
また、病気やケガで長期休業する場合、給料の2/3程度が健康保険から保障されることが法律で決まっていますが、これも健康保険によっては追加があって、給料の80%~90%くらいがもらえることもあるんです。
しかも法律での保障期間は1年6か月までですが、これも3年間まで保障されることもあるんです。
もしもの時の大きな保障があるのは、ものすごく大きなアドバンテージ。
病気になるまで働けよってことではなく、お金の心配を少しでも少なくでき、穏やかに日々過ごせますから心に余裕を持って仕事に取り組められるってもんです。
また、毎月の病院代も安く給料もほとんど保障されるので、ガン保険や医療保険に個人的に入らなくても大きな支障はなくなるでしょう。
私は全く医療保険に入っていません。私の勤務先の健康保険は3年間80%保障で医療費は月に2万円までですから。
ただ、このような法律以上の恩恵が受けられる健康保険は、「共済組合」と「健康保険組合」だけです。
それは一定レベルの人が集まった「無茶をするケースが少ない」集団だからこそできるもの。
公務員になるか、大企業又はそのグループ会社に就職することが近道になります。
しかし、同じ業種のたくさんの企業が集まって健康保険組合を作っている場合もありますんで、公務員や大企業だけでなく就職希望の会社が加入している健康保険を調べてみるといいでしょう。
そのような健康保険に加入している会社であれば、googleで「会社名 健康保険」と調べればすぐに出てきます。
検索してもすぐに出てこない場合は残念ながら、協会けんぽか国民健康保険の加入企業ってことになります。
各健康保険組合の保障内容は、ホームページに公表されていることが多いんで簡単に調べられると思いますが、完全非公表の会社もあるんで詳しく知りたい場合は、なのが「ビズリーチ・キャンパス」を使って、OBOGの先輩から直接尋ねると手っ取り早いです。
大企業の健康保険組合のお得さをもっと知りたい方は次の記事が参考になります。
第三位 社内貯蓄がある
社内貯蓄は、個人的に投資をする人には不要かもしれませんが、投資にあまり詳しくないけど簡単に投資できて損したくない!って方にはうってつけの福利厚生です。
社内貯蓄には、財形貯蓄、拠出型企業年金、確定拠出年金などがあります。
それぞれざっくり言うと財形貯蓄は会社と銀行が契約して、社員限定で通常以上の金利で貯金できるもの、拠出型企業年金は保険商品が貯蓄のように使えるようなもの、確定拠出年金は退職金の一部を自分で運用先を選ぶものです。
その中でも拠出型企業年金は、元本割れになるリスクは否定できないものの予定年利はこの低金利時代でも1%以上あることが多いので銀行に預けておいたり、自分で投資するよりずっとリスクが少なくリターンが大きいです。
しかも給料から天引きされるので、確実に貯まりますし何より楽チンです。
自分で投資信託を買った方が利回りは高そうに思えますが、事務手数料などを考えれば拠出型企業年金を使った方がお得になることもあります。
私が現在勤めている会社では年1.7%で、私は今これに年間200万円くらい投資・貯蓄しています。
気が付けば5万円・10万円くらいは勝手に増えています。
確定拠出年金も最近できたiDeCoも個人的に加入できますが、これも福利厚生として会社で用意されているケースもあります。
会社で手続きをすれば済むんでとても楽です。
今の時代、給料はなかなか増えていきませんが、会社で簡単にお得にできる投資が用意されていることはとってもメリットが大きいです。
紹介した福利厚生トップ3を持つ会社の探し方
紹介した福利厚生を持っている会社は、やはり大企業が多いです。
大企業は取引先もかなり選定していて小さな会社とはあまり付き合いがありません。
なので大企業への就職情報は、リクナビやマイナビなどの大手就職・転職情報サイトに登録することから始まります。
また、OBOGの先輩に聞くのも手っ取り早いし、リアルな声を聞けることでしょう。
会社の採用担当者に聞きにくいことも年が近い先輩には聞きやすいと思います。
生々しいリアルな声を聞くためにオススメなのがなのが「ビズリーチ・キャンパス」というサイト。
伊藤忠商事、三井物産、ソニーなどの超一流・有名企業も利用しているサイトであり、希望の企業に勤める同じ大学の先輩に会って話を聞くことができます。
ぜひ登録して大企業への就職を実現するための第一歩としてみてください。
大企業の福利厚生をもっと知りたい方は次の記事もご覧ください。
まとめ
福利厚生と言えば、保養所やホテルの斡旋など余暇の充実がまず頭に浮かぶと思いますが、そんなの別に不要です。
今時は比較サイトなども充実していますし、クレジットカードや何かの会員の特典にもそんなのは付帯しているものです。
私が10年以上働いて感じる絶対にチェックしたい福利厚生トップ3は、いずれも生活に直結する超重要なお金に関わるもの。
世の中、お金が全てではありませんが、あって損はないし心穏やかに日々過ごすためには、あるに越したことはありません。
お金のことが心配で、仕事に集中できないなんて本末転倒。
やりがいのある仕事、働きがいのある仕事を探して会社選びをするにしても、やはり現実的な問題としてこの記事で紹介した3つの福利厚生は確実に確かめて就職活動を進めていきたいですね。
がんばってください。
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