薬剤師が紹介!乾燥肌・かゆみを保湿して治すおすすめな市販薬【顔・からだ】

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35、6歳の頃だったと思います。

地域の運動会で1日外に出た次の日に頬の肌の一部分が少しカサカサになっているのを見つけたのが最初です。

その肌荒れはどれだけ日が経っても全く治る気配がなく、むしろひどくなっていく感じがあって数か月経ったところで皮膚科を受診しました。

医師から言われたのは、「皮脂欠乏性の肌荒れ」。それは老化によって肌が水分を保持できなくなっているということです。

「まさか俺が?この年で?」と思いましたよ。

でもそれが現実で、そうした肌荒れは、顔だけでなく頭皮、お腹、脇腹、二の腕にもでき始め、さすがに受け入れるしかありませんでした。

風呂に入りすぎって説もあります・・・

のっけからヌーディティな話ですみませんが、私が中学生の頃からかれこれ30年近くになりますが、毎朝ガチで裸になってお風呂に入っています...

カサカサで皮膚が白い粉となってはがれていき、かゆみでかいてしまうと肌が荒れて、さらにかゆくなって・・・を、繰り返してとてもひどい状態となってしまい、皮膚がアトピーのようになってしまったことがあります。

アトピーのようになってしまったり、かきむしってしまい肌が赤くなる程にひどくなってしまう場合は、ステロイドの塗り薬で治療する必要があるのでそれは別記事にゆずり、この記事ではそれよりも前の肌荒れでカサカサしている時に最適な市販薬を紹介します。

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まずは肌のカサカサの原因を知ろう

皮膚表面の「表皮」のさらに表面部分は、外側にある「皮脂層」と内側にある「角質層」の二層で構成されています。

角質層には水分と結合して潤いを閉じ込めておく機能があり、皮脂層は体が作り出す天然の脂分でその水分が蒸発するのを防ぐフタの役割をしています。

それぞれが機能するするために重要な成分が次のものです。

  • 皮脂
  • 天然保湿因子(NMF:Natural Moisturizing Factor)
  • 角質細胞間脂質(主にセラミド)

肌の水分が不足してカサカサになってしまうのは、これら3成分が少なくなってしまうためです。

睡眠不足、疲れ、栄養不足、紫外線、洗いすぎなど、保湿成分を減少させてしまう原因はいくつかあって多くは避けることができるのですが、加齢は避けられない原因の一つとして挙げられます。

その際、減ってしまったものを補うことが肌荒れ・乾燥・カサカサとそれに伴って起こるかゆみを治すために重要なことになります。

保湿成分を補うおすすめの市販薬

皮脂を補うおすすめの市販薬

皮脂の代わりとなって皮膚の水分の蒸発を防ぐために最もおすすめな市販薬は「プロペトホーム」です。

「プロペト」とは不純物を取り除いた精製されたワセリンのことで、目に入れても大丈夫な程に精製されています。
顔、おしり、からだ、アソコ・・・あらゆる箇所にプロペトは使えます。

ワセリンとは石油に含まれる脂分を人にも安心して使えるように精製したものです。

皮脂とは人間が作る天然の脂分のことですからワセリンやプロペトで外部から脂分を補えば、皮脂と同じ役目を果たすことができます。

残念なことにプロペトは、加齢によって少なくなってしまった天然保湿因子や角質細胞間脂質を増やすワケではありませんので、プロペトだけでは不十分です。

次に紹介する天然保湿因子や角質細胞間脂質も一緒に補う必要があります。

天然保湿因子を補うおすすめの市販薬

皮膚内の水分保持に重要な役割をする天然保湿因子(NMF)を増やすために最もおすすな市販薬は「HPクリーム」です。

HPクリームは市販薬ですが、全く同じ成分を含有する医療用医薬品があります。

それは、皮膚科で使われている薬の中で最も使用されている薬の一つである「ヒルドイド」という薬です。

ピンク色のチューブ(下の画像参照)で、赤ちゃんから使えますので多くの方が使ったことがあると思います。

ヒルドイドの他に天然保湿因子(NMF)を増やす市販薬として良く使用されるのが「ケラチナミン軟膏」に代表される尿素を主成分にした薬です。

下図はワセリンと尿素とHPクリームの主成分である「ヘパリン類似物質」がどれだけ保湿効果が高いかを示すもので、ヘパリン類似物質が優秀なのが見てわかりますよね。


香粧会誌 Vol. 38 No. 2 (2014)

HPクリームは、顔、からだ、アソコ・・・、など塗る場所を問いません。とても気軽に使える薬です。

ただ、HPクリームは、からだに塗ることをメインに想定されて作られていますから、顔に塗りたい時には次に紹介する顔専用の薬の方をおすすめします。同じヘパリン類似物質を主成分に含む薬です。

顔に塗る用のヒルドイドと同じ成分を含む市販薬

それは、「イハダ ドライキュア乳液」です。

イハダ ドライキュア乳液は、HPクリームと同じ量のヘパリン類似物質を含む上にかゆみ止め成分、組織修復成分と血行促進のビタミンEを配合した薬です。

しかも化粧品で実績が豊富な資生堂が発売していますから顔に塗っても良さそうというのが想像できますよね。化粧品で培った技術をふんだんに利用して、肌に浸透しやすいようにも作られることと考えられます。

成分がたくさん入っているのは良い面もありますが、副作用が起こるリスクも高まりますので、塗る所が顔以外でかゆみが無い肌の乾燥の時はHPクリームで、顔に塗ったりかゆみがある場合はイハダ ドライキュア乳液で、と使い分けをすると良いでしょう。

角質細胞間脂質(主にセラミド)

「セラミド」は化粧品で配合されていることをよく聞きますよね。

化粧品では顔などの小じわに向けてセラミドが配合されていることが多いのですが、小じわも皮膚の乾燥で起こるため配合されている目的も分かります。

実はセラミドを増やす・補う医薬品は、市販薬はおろか医療用医薬品を含めても一つもありません。

アトピー性皮膚炎の方を対象にした臨床試験でおすすめNMFとして紹介したヘパリン類似物質よりも乾燥皮膚への効果があったにも関わらずです。

2015年11月から消費者庁が認定を始めた「機能性表示食品」としては発売されており、セラミドは皮膚にいいことがほぼ確実なはずなのに医薬品では販売していない謎です。

機能性表示食品の参考記事

「甘草」っていう植物から取れる漢方薬(生薬)があります。 漢字のとおりで食べると甘く、砂糖の100倍以上とも言われています。大...

ということで申し訳ございませんが、この記事で市販薬としておすすめのセラミドを紹介することができません。

大手製薬会社「エーザイ」が発売しているの飲むセラミドで体の内側から保湿成分や保湿成分を作り出す原料を補充するのもいいでしょう。

飲むセラミド「チョコラBBリッチセラミド」の公式ホームページ

乾燥肌以外の肌荒れでおすすめする市販薬

かきむしってしまったり、赤くなっていたり、ボツボツができて単なる乾燥状態からひどくなっている時は、ステロイドの塗り薬が必要です。

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セルフメディケーション税制の対象品

セルフメディケーション税制は、市販薬の購入費で税金が安くなる制度です。

「セルフメディケーション」は、英語で「自分自身」という意味を持つ「self:セルフ」と「薬物療法」という意味を持つ「medicati...

この記事でおすすめした市販薬が、セルフメディケーション税制の対象になるかどうかを紹介します。

対象になる市販薬は「○」、対象にならない市販薬は「×」で示します。

市販薬名 対象
プロペトホーム ×
HPクリーム ×
イハダ ドライキュア乳液 ×

まとめ

35歳を過ぎる頃から老化が目に見え始めてきます。私は肌がカサカサになる肌荒れに悩まされました。

肌の乾燥を防ぐためには、皮膚から水分蒸発を防ぐフタと皮膚内で水分と結合・保持するための保湿成分が必要です。

フタはワセリンが、水分の結合させるためには医療用医薬品としてよく使用されているヘパリン類似物質が有効です。ただ残念なのは水分を保持させるためのセラミドが医薬品として販売されていないことです。

アトピーの方を対象した皮膚の乾燥状態を調べた臨床試験では、医薬品のヘパリン類似物質よりも医薬品以外のセラミドの方が効果がある可能性が示されたのに変な話ですね。

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15年以上の経験があるベテラン薬剤師が、症状別・状況別に最もおすすめな市販薬を紹介します