最強の風邪薬?ルキノンエース錠V、ハリーエース錠V、セシオンハイ

セブン&アイだど「セブンプレミアム」、イオンだと「トップバリュー」と言えば、そのお店だけの特別な商品であるプライベートブランド(PB)のことですよね。

食品で目にすることが多いと思いますが、実はプライベートブランドは市販薬にもあるんです。

イオンなら「ハピコム」、マツモトキヨシなら「MKカスタマー」、スギ薬局であれば「エス・セレクト」になります。

そんなプライベートブランドの市販薬の風邪薬で、ネット上で最強と噂の薬があります。

それがこの記事のタイトルにもある「ルキノンエース錠V」、「ハリーエース錠V」、「セシオンハイ」です。

この記事では、医薬品のプライベートブランドとはどのような薬なのか、最強との名だたる3つの風邪薬の実際の効果について紹介したいと思います。

プライベートブランドはどのような商品?

プライベートブランドは、販売店が企画考案した商品をメーカーと一緒になって作って売っていくというもの。

店舗がたくさんある会社のプライベートブランドを作ればメーカーも独占的に製造できるし、お店側も大量発注による「スケールメリット」で安く販売できるとても効率の良いやり方です。

無名メーカーである場合は自社のブランドで発売していても売り上げが見込めませんから、プライベートブランド用のメーカーになった方が効率的ということもあります。

とはいってもプライベートブランドは、大手メーカーが製造したものが多いのが現状で、物によっては一流メーカー品の物が安い手に入るメリットがあります。

薬のプライベートブランドの作られ方

薬にもプライベートブランドはあります。

薬は、配合してもいい成分の種類や量が厚生労働省から決められているし、薬として発売するには有効性や安全性を検証する実験を数多く行わないといけません。

そのためメーカーもお店側の要望でいちいち薬を作ることはできません。

そこで、元々メーカーが製造していた薬をそのまま使って、商品名、パッケージ、ロゴを特別な物に変えたものをプライベートブランドとして発売しています。

ルキノンエース錠V、ハリーエース錠V、セシオンハイの中身

この3つの薬は全てプライベートブランドで同じメーカーで製造されていて中身は全く同じもの。

商品名とパッケージをそれぞれのプライベートブランドに変えた「風邪薬」です。

メーカーは「小林薬品工業」で、プライベートブランドを専門で製造している会社のようです。

ルキノンエース錠V、ハリーエース錠V、セシオンハイが「最強の風邪薬」と言われる理由

ルキノンエース錠V、ハリーエース錠V、セシオンハイの成分

  • イブプロフェン:450mg
  • ブロムヘキシン塩酸塩:12mg
  • クレマスチン:1mg
  • リゾチーム塩酸塩:90mg
  • ジヒドロコデインリン酸塩:24mg
  • dl-メチルエフェドリン塩酸塩:60mg
  • 無水カフェイン:75mg
  • カンゾウ乾燥エキス:120mg
  • ビタミンB1:24mg
  • ビタミンB2:12mg

配合成分に目新しいものは全くなく、古くからある成分ばかりです。

しかし注目なのは、実はこの組み合わせの市販の風邪薬は珍しいんです。

パブロンやルルなどの有名な風邪薬はもちろん、マイナーな薬にもほぼありません。

なので、風邪薬を飲んでもイマイチ効果がない時、違った効果が実感できる可能性ありです。

それが「良く効く薬」として広まっていてもおかしくはありません。

しかし繰り返しになりますが、成分としては昔からあるものです。

しかも配合されている「リゾチーム塩酸塩」は、医師が処方する薬からはもう使われなくなった成分。

「効果がない」ことが分かったのが理由です。

ということで、薬剤師的には「最強の風邪薬」とは、とても言えない薬です。

なぜ最強の風邪薬と言われているのか

どうもルキノンエース錠Vを販売していた薬局の薬剤師が「最強の風邪薬」と言ったり、商品POPに「最強」という言葉を入れて販売していたのがインターネットで広まったようです。

他の風邪薬と直接的な比較をした実験をしていないのに「最強」といってしまうのはイケない行為です。

ちなみにこの記事を書くにあたってインターネットで色々と調べていたところ、ルキノンエース錠V、ハリーエース錠V、セシオンハイ以外に同じ薬をもう一つ見つけました。

セイムスというドラッグストアの系列の富士薬品グループで発売されている「ジキナIP錠」です。

この会社は富山の置き薬で有名な配置薬の最大手ですから置き薬でも同じ「ジキナIP錠」が使用されています。

探せばたくさんありそうですね。最強というプレミア感はありません。

まとめ

プライベートブランドは、いまは珍しいものではなく、食品や衣料品といった日用品によくありますよね。

市販薬にもプライベートブランドがあって、ルキノンエース錠V、ハリーエース錠V、セシオンハイの3つが「最強の風邪薬」として広まっているようです。

3つの風邪薬は、他の風邪薬にはない成分が配合されていますから他の薬にはない効果を実感できる可能性があります。

しかし、古くからある成分であったり効果が無い成分が入っているので、とても最強とは言えません。

むしろいつ販売中止になってもおかしくない薬です。

風邪薬は基本的には飲む必要はありませんが、症状が辛くてどうしようもなければ私のオススメしている一品を試してはいかがでしょうか。

ルキノンエース錠Vより効果あると思いますよ。

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