インフルエンザの治療薬は2018年現在、日本では7種類発売されています。
そのうちの4種類はタミフル・リレンザ・イナビル・ラピアクタという名称の薬です。
この4つは同じ作用の仕方でインフルエンザに効く薬で、この記事ではこの4つの効果の強弱を紹介します。
ちなみに残る3種類の内、1つは「シンメトレル錠」という薬で古くから使用されてきているため現在のインフルエンザウイルスには効果が無いと言われています。
また、2番目は、エボラ出血熱が大流行した2014年に話題になった「アビガン錠」という薬。
上記の5つとは全く違う作用で効果を発揮し、有用な薬ではありますが妊婦に投与すると胎児に影響があったりと安全性に少し問題を抱えるため、インフルエンザが大流行した時(パンデミック期)のような緊急事態の時しか使用されません。
最期の1つは、2018年に発売されたばかりの「ゾフルーザ錠」。
この薬も新しい作用で効果を発揮する薬です。
アビガン錠と違い誰にでも使える薬ではあるものの発売されて間もないため、まだ効果も副作用も未知数な薬です。
なのでこの記事では比較対象にはしていません。
では、お待たせしました。
タミフル・リレンザ・イナビル・ラピアクタの4つのインフルエンザ治療薬の効果の違いについて紹介します。
この4種類の薬の効果を発揮するメカニズム
これらはいずれも「ノイラミニダーゼ阻害薬」という分類の薬です。
インフルエンザウイルスはウイルス単体では増殖できませんので、人などの動物の細胞を利用して増殖します。
細胞内で増殖を終えて細胞から出てくる時に使用するノイラミニダーゼという酵素を働かなくさせて、ウイルスを細胞に閉じ込めてしまう薬になります。
一般名 | 商品名 | 形状 | |
① | オセルタミビル | タミフル | カプセル又は粉薬 |
➁ | ザナミビル | リレンザ | 吸入薬 |
③ | ペラミビル | ラピアクタ | 点滴薬 |
④ | ラニナミビル | イナビル | 吸入薬 |
薬の効果
文献を一言で表すと次のとおりです。
また吸入薬のイナビルとの比較では、他の薬と比べてすごい差はなかったが有意差はあったということです。
また、他の症状でも同様に点滴薬のラピアクタが早く良くなったとのこと。
論文の詳細はこちらから。
これはいい結果だったと思います。
痛い思いをして点滴を打って効果が弱かったら悲しいですものね。
次にインフルエンザが疑われた時の具体的な行動を解説します。
インフルエンザっぽいなと思ったらどうすればいい?
まずは近くの病院を受診しよう
高熱が出て家族や同僚などの身近の方でインフルエンザの方がいた場合は、必ず病院受診をしてください。
そしてインフルエンザの検査で陽性だったら医師に告げるのです。
「ラピアクタを打ってくれ」と。
もしこれでラピアクタを使用してれたらもうけものです。
点滴の時間が30分ほどかかるとは思いますが、点滴1回で治療が完結できるし効果が高いと良いことづくめ。
ラピアクタを使ってくれない場合は・・・
とは言っても多くの病院では重症でもない方にベッドを占領されるのは好みません。
ラピアクタではないインフルエンザ薬にするよう医師から告げられ、どんな薬がいいか聞かれるでしょう。
そんな時は「イナビルがいい」と医師に伝えてください。
実はイナビルもラピアクタと同じく服用は1回だけで簡便ですので、この薬を選択することをオススメします。
今時さすがにイナビルを使用していない病院は無いと思いますので、これで治療は完結できるはずです。
その後は自宅でしっかり休養
治療が終わったら必ず自宅でしっかりと休養してくださいね。
くれぐれも点滴してもらったその足で会社や学校には行かないように。
まとめ
インフルエンザ治療薬として主に使われる「ノイラミニダーゼ阻害薬」の4種類で、最も効果の高い薬は点滴薬の「ラピアクタ」で、その次に有用なのは「イナビル」です。
病院でラピアクタで治療してくれない場合は、吸入回数の少ないイナビルにしてもらってください。
そして次が一番大事。
インフルエンザは5日間の自宅休養が必要なため、無理せず必ず会社や学校は休みしょう。
なお、この記事はたった一つの論文によるものです。
今後出される論文によって結果が変わる場合があることにご注意ください。
亜鉛は、免疫力アップや新陳代謝を高め、風邪などを引きにくくしますし肌を保つにも良いとされる成分。
もちろんインフルエンザにかかりにくくできる可能性もありますし、治りも良くできる可能性があります。
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