二日酔いはツライですよね。なりたくないですよね。
何もかもやる気がなくなってグダグダと一日を過ごしてしまい、体調が悪いのもあって「もう酒は飲まない！」って誓うけど、下手すりゃその日の夜から飲んだりしますよね。
分かります。私もやってましたから。
「じゃあ、そんなに飲まなきゃいいじゃん」って声が聞こえてきそうですが、一度飲み始めるとそういうわけにはいかず、話が盛り上がってついつい飲み過ぎちゃうものです。
それで二日酔いね。ゴールデンコースですよね。
そんなアナタでも何も作戦を取らずに飲み会に臨んでいるわけではないと思います。
二日酔い予防のために飲み会前にウコンやヘパリーゼを買いにコンビニに走ることがあることでしょう。
でも、効果があるような感じはあるけど、いつも飲んでるとそれほどの効果がないのに気づいちゃいます。
コンビニで売っているウコンやヘパリーゼなどは「清涼飲料水」ですから無理もありません。ジュースと同じです。
そこで、酒好きの薬剤師が、しっかりと二日酔い防止の効果が期待できるオススメ市販薬を5つ紹介しましょう。
飲み会でしっかり楽しみたい！でも二日酔いはイヤだ！ウコンやヘパリーゼよりも確実に二日酔いを予防しつつ、二日酔いを治療できる薬がほしい！って方にサイコーの記事だと思っています。
うぉぉっとその前に!!
何でも薬に頼ればいいってもんじゃありません。ちょっとした工夫で二日酔いになりにくい飲み方ができますんで、そっちも参考にしてみてください。
目次
オススメ市販薬①「ハイチオールCホワイティア」
ハイチオールCホワイティアに含まれる「Ｌシステイン」が、二日酔いを予防するのに効果的です。
システインとはタンパク質を構成するアミノ酸の一つです。（「Ｌ」は化学構造式上の区別についているだけですから無視してもらって大丈夫）
二日酔いにはシジミが良いって聞いたことありませんか。
それはシジミにはＬシステインが多く含まれているっていうのがあります。もちろんシステイン以外にも肝臓に良いとされる成分が入っていますが。
さらに東北大学薬学部の研究では、Ｌシステインが二日酔いの原因になる「アセトアルデヒド」の発生を抑制する働きがあったと発表しています。
何も服用していない時に比べて、アセトアルデヒドの発生量を2/3以下にする作用があるとのこと。
複数ある「ハイチオール」シリーズで、最もＬシステインの量が多く、ビタミンB群の量が多いのが、「ハイチオールCホワイティア」です。
ちなみにビタミンB群はアセトアルデヒドの分解をするためのエネルギー源を作り出す補助をする役目があります。
あとこれ重要！
Ｌシステインは、アセトアルデヒドの発生を抑える作用なので、飲み会前に服薬しておくことが必要ですよ。アルコールの分解が始まる前から服用です。
オススメ市販薬②「牛黄カプセル」
1カプセルあたり700円以上する超高級医薬品です。
それだけでなんか効くような気がするのは私だけかな。
「牛黄（ゴオウ）」とは後で詳しく解説しますが、牛の胆のうから採れる結石で、いわゆる「胆石」とのこと。
牛黄には様々な作用があって、肝臓の働きを助けて肝機能障害、疲労感、だるさ、二日酔いなどの症状に主に使われる漢方薬です。
しかもその歴史は古く、漫画「キングダム」の時代である秦の始皇帝の頃にはもうすでに薬として使われていたというからハンパないですね。
2000年以上の歴史ある薬です。
当時は不老不死の薬としても使われていたという説もあるくらいで、肝臓に働きかけて二日酔いの原因となるアセトアルデヒドなどの老廃物の分解を促進して、体を元気にさせる作用が期待できます。
またネットでは「シャンパンが水になる薬」とも噂されるもので、こちらの方は、そこまでは言わないにしてもかなり無茶な飲み方をしてもずっと飲み続けられるような感覚だったようです。
「牛黄カプセル」は、厚生労働省からは「解熱、鎮痙、強心」の3つの効果しか認めてもらえていませんので、堂々と二日酔いに効くなんて言えませんが、漢方薬としての牛黄の効果を考えれば、二日酔いのために使っても問題ないと考えます。
牛黄がいかほどのものか、私自身が二日酔い確定コースの飲み会に参加する前に牛黄カプセルを事前服用して臨んだ結果を紹介した記事を書きましたのでご参考ください。
私は牛黄カプセルは確かなモノがあることを実感しました。
牛黄（ゴオウ）って何もの？
牛の胆のう中にできた胆石です。
胆石は0.1%の牛しかないと言われるほど貴重で、「金」よりも高額で取引きされる生薬です。
胆のうは肝臓の働きを助ける成分がたくさん詰まっている臓器ですから、そこで生成される胆石にはそういった成分が濃縮され、次のような「本当かよ！」ってほどの様々な効果があるとされています。
不老不死の異名も伊達ではないですね。
- 肝臓保護作用
- 解熱作用
- 赤血球新生促進作用
- 血圧降下作用
- 抗酸化作用
- 抗炎症作用
- 抗ウイルス作用
- 強心作用
- 利胆作用
- 末梢神経障害改善作用
- 鎮痙作用
- 鎮静作用
しかしながら、牛黄のみを服用するとワンピースのルフィの「ギア2」とか「ギア3」、ドラゴンボールの悟空の「界王拳」のように一時的な爆発的なエネルギーを得る代わりに後で逆に激しいエネルギー不足にもなりかねません。
できれば、それを補完する生薬が入った漢方薬の方がおすすめされます。
それが次に紹介する「日水清心丸」。
オススメ市販薬③「日水清心丸」
ダウンタウンDXで、EXILEのMAKIDAIさんがライブなどで疲労がたまっている時に服用する漢方薬として少し話題になったのが、「日水清心丸」です。
この薬も厚生労働省からは二日酔いへの効果は認められておらず、正式には疲れをとる薬でしかありませんが、牛黄カプセルの倍以上も牛黄が配合されていますから、漢方の牛黄としての高い効果が期待されます。
残念なのは「高すぎる」ってところです。
たかが二日酔い予防で飲むにはハードルが高すぎるほどですわ。
値段を知りたい方は、心の準備をしてから上の「Amazon」や「楽天市場」ってボタンをクリックしてごらん。
オススメ市販薬④「救心」
心臓の薬「救心」も牛黄が含まれています。
というか牛黄の作用によって、心臓に良い効果が期待できるというわけ。
従って、救心も二日酔いへの効果は公には認められていませんが、牛黄の作用を考慮すれば良い効果が期待できるということです。
オススメ市販薬⑤「強力グットA錠」
強力グットA錠には、ウコンやビタミンB13といった肝臓に良い成分に加えて、牛黄が少し含まれているので、肝臓に良い効果あると厚生労働省が認めている市販薬です。
ハイチオールCホワイティアでは効かない、でも牛黄カプセルや日水清心丸が高い・・・。
そんな時に「強力グットA錠」は、試してみる価値があるってもんです。
酒も薬も飲み過ぎには注意！！
薬は補助にすぎません。
薬があるからいつもたくさん酒を飲んでも大丈夫と思うのはキケンです。
最初は良くてもいずれは肝臓に負担がかかり過ぎてしまうことでしょう。
薬に頼り過ぎるは決していいことではありません。
お酒をたまには控えて肝臓を休める日ってのが大切です。
私は休肝日を作ることは正直バカバカしいと思っていましたが、去年から休肝日を作ってから肝臓を休めることってめちゃくちゃ重要ってことを実感しています。
1日からでもいいので休肝日を作ってみませんか。
週3日の休肝日を2か月間試した結果を紹介した記事があるので、よければ参考にしてください。
ハイチオールCや「牛黄」はどこで買える？
ハイチオールCは薬局やドラッグストアであればどこでも売っています。店員さんに聞いてみましょう。
でも牛黄はそうもいきません。
救心は有名なのでどこでも売っていますが、牛黄カプセルなどその他の牛黄入りの薬はほとんど見たことがありません。
実際に私の家の近所にある大手ドラッグストアを数件（マツキヨ、スギ薬局、ココカラファイン、サンドラッグ、ツルハ）、地元密着型の薬局を回ってみましたが、どこにも売っていませんでした。
飲み屋街にある薬局には置いてあるあるかもしれませんが、やはりネットで買っておくのが一番手っ取り早いです。
「牛黄カプセル」なら2カプセルで1400円くらいで買えます。
それでも二日酔いになってしまう時のオススメ市販薬
頭痛、吐き気、ムカつき、下痢のそれぞれの症状でオススメしている市販薬があります。
二日酔いの時にも有効ですので、それぞれの記事を参考をチェックしてみてください。
あと二日酔いは体内の水分量も少なくなっているため、こまめの水分補給が重要。スポーツドリンクでも良いけど、よりスムーズな水分吸収が期待できるのは「オーエスワン」です。
胃腸風邪の時にも使えるんでストックしておくといいでしょう。
セルフメディケーション税制の対象品
市販薬を購入すると税金が安くなる「セルフメディケーション税制」という制度が2017年1月から始まりました。
対象になる市販薬は「○」、対象にならない市販薬は「×」で示します。
| 市販薬名 | 対象 |
| ハイチオールCホワイティア | × |
| 牛黄カプセル | × |
| 日水清心丸 | × |
| 救心 | × |
| 強力グットA錠 | × |
※2017年10月時点
まとめ
接待や付き合いの多い営業マンや自営の方は必見！
ついつい飲み過ぎてしまい二日酔いに悩まされている方に二日酔い予防・治療に使える市販薬を紹介しました。
ハイチオールCは手軽に購入できて良いんですけど、私はやっぱり「牛黄」がオススメ。
紀元前から使われてきた元気の源のような薬で、肝臓の働きを助けるため二日酔いにも効果が期待できます。
毎日のように飲むのはさすがにやめておくべきではあるものの、ここぞという時に服用するのはアリでしょう。
どうしてもセーブできない飲み会がある時のために比較的安く買える「牛黄カプセル」をストックしておくと安心です。
二日酔いの予防薬・治療薬以外の他の薬効でのおすすめ市販薬は次のリンクか、画面上部のメニューボタンからどうぞ。
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