発熱や頭痛がある時に咳も出るとツライですよね。頭にひびいてとても苦痛です。
しかも咳は、風邪やインフルエンザでの熱や痛みなどの他の症状がなくなっても続くことが多いですし、咳と一緒に痰(たん)が出てきたり喉が痛くなったりもします。
そしてそれが原因で他の感染症にかかってしまうおそれもありますし、ひどい咳が続くと肋骨が折れてしまうこともあって、たかが咳・されど咳という感じです。
元気でも咳があるだけで会社や学校では、「病原菌」みたいに扱われることもあるんで、すぐにでも止めたい症状ですよね。
病院受診する時間はないけど市販薬ですぐに咳を止めたい方にぜひ読んでもらいたい記事です。
ドラッグストアに行くと咳止めにはたくさん種類があって迷ってしまうので、参考にしてもらえるとうれしいです。
15年以上の経験を持つ薬剤師が、咳止めを止める市販薬、咳の原因となる痰(たん)を切る薬、咳によって引き起こされる喉の痛みやイガイガに効くオススメの市販薬をそれぞれ一品紹介します。
目次
咳、痰、喉の痛みの全てに効くオススメ市販薬
「ベンザブロック せき止め錠」を最もオススメします。
高用量の咳止め成分を3種類含むと共に喉の腫れを抑える「トラネキサム酸」、痰の滑りを良くする「塩酸ブロムヘキシン」が配合されていて、咳、痰、喉の全てに効く万能薬です。
トラネキサム酸って歯磨き粉とかにも入っていて「そんな成分効くの?」と思いがちですが、あなどることなかれ。
かなり効きますよ。
私をはじめ、友人の薬剤師でもかなり人気の高い成分です。
咳のみで痰や痛みがない時のオススメ市販薬
この場合も「ベンザブロック せき止め錠」を最もオススメします。
実は市販薬の中では咳だけを止める薬ってないんです。
一つの薬に色々な成分が入っちゃってるから配合成分の全てを咳、痰、喉の症状に効くために集約させている「ベンザブロック せき止め錠」が一番いいというワケ。
ちなみに市販のせき止めで一番人気の「新ブロンエース液」でもいいんですが、眠くなる成分が入っているから私はおすすめしません。
痰しかない時のオススメ市販薬
「ストナ去たんカプセル」を最もオススメします。
たんを切る薬として医師が最も処方するカルボシステインが配合されているところがオススメするポイント。
カルボシステインの配合量は、医師が処方する時に比較して少なめですが、痰の滑りを良くする塩酸ブロムヘキシンも配合されていることから高い効果が期待できます。
痰の薬は鼻水が溜まっている場合にも使えますので、鼻づまりがひどいとか副鼻腔炎や蓄膿がある時にも使えるというところもオススメ理由の一つです。
咳は無いけど喉がイガイガする時のオススメ市販薬
「明治Gトローチ」を最もオススメします。
咳止めは配合されておらず、炎症を抑えるのと喉に潤いを与えてイガイガを治す薬で気軽に服用できるのがポイント。
飴みたいな感覚になって、ついつい食べ過ぎてしまうところは要注意ですね。
咳は無いけど喉がとにかく痛い時にオススメの市販薬
「ロキソニンS」を最もオススメします。
とにかく痛みを取りたい場合は痛み止めを飲むしかなく、痛み止めで最もオススメのロキソニンsが最適です。
日本では病院でもらう薬も含めて、喉の痛みに使える麻酔薬はないので、さすがアメリカって感じですよね。よければ紹介した記事も見ていってください。
番外編:喉の症状がひどい時に試してほしい「マヌカハニー」
「ハチミツ」は日本で医薬品として発売されていること知っていますか?
皮膚・粘膜の保護に効果があるとして医師が治療で使う「処方薬」として発売されています。
さらに海外に目を向ければ、風邪の時にハチミツ入りのコーヒーを飲めば「グアイフェネシン」という咳止め成分より効果があったとする論文(こちらで概要が読めます)もありますし、ニュージーランドでは「マヌカハニー」というハチミツが、風邪など次のような症状の治療薬として使われています。
咳や痰がひどい時にはハチミツがオススメ。特に薬みたいに使える「マヌカハニー」は。
薬に頼りすぎるのはちょっとどうかなって思う方にピッタリです。
- 喉の痛みの予防・改善
- 殺菌
- 腸内フローラを整える
- 傷を早く治す
- 口内炎を治す
- 美肌
数値が高い方が効果は高いのですが、値段もそれなりにかかります。
とはいっても安くても数千円もする代物ですから、そんな中途半端な物を買うくらいなら高価だけど確実な効果が期待できる製品を選びたいもの。
そこでマヌカハニーの中で最もオススメなのが「ストロングマヌカハニー」。
かなりの価格ですが効果を表す数値はピカイチ。それに日本人がニュージーランドで製造しているので品質にも安心感が持てます。
完売続出の人気商品です。まずは公式ホームページでどういったものかをチェックしてみてください。
腐らないほど濃いハチミツですので賞味期限もありません。1個だけ購入して喉の調子が気になるという時に少しずつ使うのもアリです。
咳や痰についての基本的な注意事項
咳や痰がどういうものなのかを知っておくと市販薬を適切に服用するヒントにもなります。
オススメの市販薬だけでなく、咳や痰に関する基本知識や注意事項も一緒に確認しておきましょう。
- 咳はウイルスや細菌を体外に排出させる働きがあります。生活に支障がなければ無理に咳を止めることはありません
- ですが、咳が3週間以上続く場合は、呼吸器科を受診して医師の診察をしてもらうべき
- ACEという分類の血圧の薬など、副作用で咳がでる薬がいくつかあります。咳が出始める直前に飲み始めた薬があるようだったら医師に相談が必要です
- 感染症は咳によって拡散していくことが多いので、咳が出る場合にはマスク着用など咳エチケットを守ろう
セルフメディケーション税制の対象品
市販薬を購入すると税金が安くなる「セルフメディケーション税制」という制度が2017年1月から始まりました。
対象になる市販薬は「○」、対象にならない市販薬は「×」で示します。
市販薬名 | 対象 |
ベンザブロック せき止め錠 | ○ |
ストナ去たんカプセル | ○ |
明治Gトローチ | × |
ロキソニンS | ○ |
※2017年9月時点
まとめ
市販薬の咳止めは、とても多くの薬が発売されていて、どれを選んだらいいのかに迷ってしまいます。
薬剤師の私だってそうです。ベストな一品を選ぶのに棚の前で30分以上かかることだってあります。
咳は細菌などを排出する役目がるので辛くなければ止めることはありませんが、生活に支障がある場合は市販薬に頼ることもいいでしょう。
症状によってベストな市販薬が異なりますから、ぜひこの記事でオススメ市販薬をチェックしていってください。
ただし、オススメ市販薬を使っても3週間以上咳が長引く場合は、ずっと市販薬を使うのではなく、呼吸器科を受診して医師の診察を受けてくださいね。
せき止め・痰切り・喉の薬(鎮咳去痰薬)以外の他の薬効でのおすすめ市販薬は次のリンクか、画面上部のメニューボタンからどうぞ。
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