【この記事は毎年1月から2月頃に更新して常に最新版にしておきます。】
花粉症は目や鼻の症状が辛くて何もしたくなくなりますよね。
実は花粉症の各症状で集中力が落ちると労働生産性がかなり落ちることが知られております。
働く上でも効率が落ちるということであれば、勉強もだしその他のことだって当然効率が落ちます。
花粉症を持っているけど病院に行くのが面倒!!って方に朗報です。
市販薬の中でも花粉症の薬の充実っぷりは他の病気にはないくらいすごいものがありまして、正直言って花粉症ごときで病院に行く必要はないと言っても言い過ぎではありません。
そこで、15年以上の経験を持つベテラン薬剤師が、2018年3月4日現在で発売されている市販の花粉症治療薬の中から厳選したオススメの薬を紹介します。
市販薬で治療すると費用は病院受診よりも少しかかりますが、2017年からは対象の市販薬を購入すると税金が控除される「セルフメディケーション税制」が始まり、市販の花粉症治療薬の多くはこの恩恵にあずかることができます。
インターネットやドラッグストアでさっと買える市販薬でお得に辛い花粉症シーズンを乗り切っちゃいましょう。
目次
内服の市販の花粉症用薬を比較
耳鼻科を受診した時に医師が処方する薬と内容量も同じ薬が市販薬としてたくさん発売されています。
それが次の5つの薬です。
- アレグラFX
- ストナリニZ・コンタック鼻炎Z
- アレジオン20
- エバステルAL
- クラリチンEX
ではこの5つの薬を効果や副作用の特徴と市販薬の値段で比較していきます。
アレグラFX:眠気が少ない
概要
アレグラは最も眠気が出にくい鼻炎薬です。
ただ、効果の面で少し弱いと感じる方もいるかもしれません。
あまり症状が重くない方や車の運転をするなどで眠くなりたくない方にオススメ。
病院で使うアレグラと全く同じ量が配合されており、飲み方は1日2回 1回1錠です。
価格(楽天 最安値)
アレグラFX 14錠 949円(136円/日)
アレグラFX 28錠 1,295円(93円/日)
市販薬のジェネリック医薬品みたいな薬もあります。
アレグラFXと同じ成分・内容量で、値段が安い薬はたくさんありますんで参考にしてください。
そのような薬の調べ方を次に記事で紹介しています。
病院で使うアレグラの価格
アレグラ錠:64.9円/錠×2錠の3割 ⇒ 約39円/日
後発品:19.4円/錠×2錠の3割 ⇒ 約12円/日
以前は、病院で使うアレグラも結構な値段していましたので、市販薬を購入しても費用面ではそんなに変わらなかったのですが、今は結構違います。
長期間服用する場合は病院に行った方がかなり安いですが、1週間程度であれば病院の基本料や診察料、薬局の基本料や調剤料などの基礎料金が加わりますからそんなに値段は変わりません。
ストナリニZ・コンタック鼻炎Z:5つの中では効果が高い
概要
この記事で紹介する5つの薬の中では高い効果が期待できます。
ただ、眠気もそれなりに気をつける必要があります。
この薬もアレグラと同じく、病院で使う薬と全く同じ量が配合されています。
病院で使う薬の商品名は「ジルテック錠」です。
効果面以外にアレグラよりも良いところは、1日1回 1回1錠の服用で済むところです。
症状が結構あってアレグラでは対処できない方にオススメ。
1日1回飲めば1日中効くので、飲み忘れの心配も減らすことができます。
価格(楽天 最安値)
ストナリニZ・コンタック鼻炎Z 14錠 886円(63円/日)
病院で使うストナリニZ・コンタック鼻炎Zの価格
ジルテック錠 :92.2円/錠×1錠の3割 ⇒ 約28円/日
後発品 :22.1円/錠×1錠の3割 ⇒ 約7円
ストナリニZ・コンタック鼻炎Zの値段も去年比べて2/3くらいになったんですけど、それでも病院を受診した方が断然安いですね。
あとはそれが面倒と思うかどうかです。
シーズンでは、病院と薬局で半日以上つぶれるなんてザラですから。
アレジオン20:効果はう~ん、微妙
概要
アレジオン自体は以前から市販薬として発売されていたのですが、2015年に有効成分が20mgに増量されて新しくなりました。
20mgは病院で使う薬と量です。
しかし、増量したといってもアレジオン自体は少し古い薬で、効果も副作用も中途半端な印象です。
耳鼻科医師も今ではあまり使用しません。
飲み方は、ストナリニZ・コンタック鼻炎Zと同じ1日1回 1回1錠ですが価格が高く、総合するとストナリニZ・コンタック鼻炎Zには勝てません。
価格(楽天 最安値)
アレジオン20 6錠 850円(142円/日)
アレジオン20 12錠 1,166円(97円/日)
病院で使うアレジオンの価格
アレジオン錠:120.3円/錠×1錠の3割 ⇒ 約36円/日
後発品: 29.4円/錠×1錠の3割 ⇒ 約8.8円/日
価格だけみたらアレジオンもストナリニZやコンタック鼻炎Zのように病院を受診した方が費用面では安いですが、受診の時間などを考えればどうでしょうか。
エバステルAL:効果が強い
概要
エバステルは、耳鼻科でもよく使用され効果が高い薬です。
効果が強い分だけあって人によっては眠気が少し強くでることがあります。
病院で使う薬と全く同じ量が配合されており、飲み方は1日1回 1回1錠で、アレグラFXよりも使いやすいです。
価格(楽天 最安値)
エバステルAL 6錠 928円(155円/日)
エバステルAL 12錠 1,439円(120円/日)
※エバステルALは、なぜか現在はアマゾンの取り扱いはありません。
医療用のエバステルの価格
エバステル錠:91.7円/錠×1錠の3割 ⇒ 約28円/日
後発品:41.6円/錠×1錠の3割 ⇒ 約12円/日
エバステルは医療薬と発売されて結構時間が経っていますからかなり安くなっています。
逆に市販薬の方は発売されてまだ4年、インターネットで購入できるようになったのは2017年からで、まだまだ高値なので、現時点ではエバステルを入手するためには病院を受診した方が断然安いです。
ですが、繰り返しにはなりますが、病院受診の手間と時間を比較して値段差をどう考えるかですよね。
私は市販薬を購入します。
クラリチンEX:効果良く眠気が少ない
概要
クラリチンは、エバステルと同じく耳鼻科でもよく使用される薬で、効果がある程度あって眠気の少ない印象です。
ただ、眠気が少ないといってもアレグラ程ではありません。
現時点では市販のクラリチンEXは「要指導医薬品」に区分されており、インターネットでは販売されておりません、ドラッグストアや薬局にて薬剤師から直接購入するしかない薬です。
効果と副作用がバランスのとれた薬ではあるので、医療現場ではよく使用されてはいますが市販薬は入手しづらいですね。
店頭販売価格が分からないので、価格比較は控えさせていただきます。
5つの飲み薬でのオススメの使い方
まずは副作用の眠気が少ないアレグラFXをお試しください。
アレグラFXでは効果が弱い場合は、ストナリニZ・コンタック鼻炎ZかエバステルALに切り替えてください。
この3つ薬でほとんどの方は満足いただけると思います。
しかし、花粉症の内服薬は効き方に個人差が結構ありますから、ストナリニZ・コンタック鼻炎ZかエバステルALのどちらがいいかは飲んで確かめるしかありません。
もしかするとそれら3つでは満足できない方もおられるでしょう。
そんな時の最終手段として、薬剤師のいるドラッグストアや薬局に行ってクラリチンEXを購入してはどうかと思います。
アレジオン20の効果は弱いので、試す必要なしです。
なお、花粉症の薬は、最も効果を発揮するまでに数日を要します。
1日服用しても効果がないと判断するのではなく、少なくとも3日は服用してから効果を判定するようにしましょう。
花粉症の場合は、飲み薬だけでなくこれから紹介する点鼻薬(鼻にシュッとする薬)と点眼薬(目薬)も一緒に使うとさらに効果が高まります。
併せてチェックしていってください。
花粉症の鼻症状に効果的なオススメ点鼻薬を紹介
鼻水、鼻づまりといった鼻の症状がひどい時には、飲み薬に加えて点鼻薬も使うと効果的です。
点鼻薬は大きく分けて下記3つが市販薬として発売されています。
- ステロイド
- 血管収縮剤
- 抗アレルギー薬
まず最初に使用してほしいのはステロイドの点鼻薬。
それでも症状がおさまらない時に血管収縮剤を使用してください。
抗アレルギー薬だけの点鼻薬は販売しておらず、血管収縮剤と一緒になっちゃっていますので、ステロイドと血管収縮剤の2本を使い分けるといいでしょう。
ステロイドの点鼻薬とは?
ステロイドは怖いイメージがありますが、短期間でかつ局所使用であるなら恐れるものではありません。
花粉症のようなアレルギーには高い効果を発揮します。
耳鼻科医師も花粉症治療の参考にする『鼻アレルギー診療ガイドライン』では、アレグラFXなどの飲み薬とステロイドの点鼻薬で治療を開始することがすすめられています。
2015年には、病院でよく使うステロイドの点鼻薬と全く同じ薬が市販薬として発売されました。
それは「パブロン鼻炎アタック<季節性アレルギー専用> 」。
この点鼻薬を使わずして何を使う?ってくらい重要な薬ですから要チェックです。
価格(楽天 最安値)
パブロン鼻炎アタック<季節性アレルギー専用> 945円/本
病院で使うパブロン鼻炎アタック<季節性アレルギー専用>の価格
フルナーゼ点鼻液:711.7円/本の3割 ⇒ 約213円/日
後発品: 465.4円/錠の3割 ⇒ 約140円/日
健康保険を使える分、どうしても病院の薬の方が安く手に入ります。
何度も言いますが、受診する手間と時間をどう考えるかです。
血管収縮剤を含有する点鼻薬とは?
ナファゾリンなど「○○ゾリン」という成分を含む点鼻薬が血管収縮剤に該当し、ほとんどの市販薬の点鼻薬に含有しています。
驚くほどすっきりとした効果が実感できます。
すっ~と一気に鼻が開通する感じ。
残念なことに10分程度で効果がなくなってしまうのが欠点。
繰り返し使っていると効きが悪くなるところか、逆にひどくなる可能性があって、あまりオススメできません。
ですが、症状ひどい場合にはホント重宝します。
ステロイドのパブロン鼻炎アタック<季節性アレルギー専用>でアレルギー症状を抑える下地を作っておき、それでも鼻の通りが悪く、もっと効かせてほしい時に血管収縮剤を使うと効果的です。
私がよく使用し、オススメなのは「コールタイジンa」。
この薬にもステロイド入っていて、パブロン鼻炎アタック<季節性アレルギー専用>と一緒に使うことでさらに効果を高めています。
価格(楽天 最安値)
コールタイジン点鼻液a 780円/本
花粉症の眼症状に効果的な点眼薬
飲み薬と点鼻薬はとても効果的な薬があるのですが、なぜか目薬だけは病院でよく使う薬が全く発売されておらず、正直いってどれを使ってもそんなに効果は変わりません。
そうは言ってもあえてオススメを紹介するとすれば、有効成分が複数配合されていてあらゆる方面から花粉症の症状を抑えるように工夫された目薬が良いです。
イチオシなのが、「ロート アルガード クリアブロックEXa」です。
アレルギーを抑える成分が2種類、炎症を抑える成分が1種類が含有されていて、値段もそれほど高くなくオススメです。
価格(楽天 最安値)
ロートアルガードクリアブロックEXa 1,100円/本
総まとめ:市販薬で花粉症を治療するオススメの方法
病院へ行かず花粉症治療をするなら・・・
アレグラFXを服用しながら、パブロン鼻炎アタック<季節性アレルギー専用>とロートアルガードクリアブロックEXaを使用する。
それでも効果が薄いなら、内服をストナリニZ・コンタック鼻炎Z又はエバステルALに変える。
さらにダメならお店に行ってクラリチンEXを購入して服用してみる。(点鼻薬と点眼薬を継続してね)
但し、内服は3日程度様子を見る必要があるところは要注意です。
それでもダメならかなり重症の可能性があります。耳鼻科や眼科を受診して専門的な治療を受けましょう。
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