目薬をきちんと効かせる正しい使い方と2種類以上さす時の順番や間隔

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目薬(点眼薬とも言います)の正しい使い方ってあまり知られていません。

疲れ目やドライアイ用の市販の目薬をドラッグストアで買って、適当に使っちゃってませんか?

その使い方大丈夫ですか?もしかするとちゃんと効いていないかもしれませんよ。

そこでこの記事で、薬剤師が正しい目薬の使い方をお伝えしたいと思います。

目は生きていくためにめちゃくちゃ重要ですから、正しい使い方を知ってきちんと目をケアできるようにしてくださいね。

ただ、ここで紹介する使い方でほとんどのパターンは問題ありませんが、眼科を受診している方で医師や薬剤師からの話とこの記事の内容が違う場合は、この記事ではなく医師や薬剤師の話の方を守るようにしてください。

目薬1滴を長く目にとどめるのが正しい使い方

目薬の正しい使い方は次のとおりです。

  1. 石けんで手指をきれいに洗います
  2. 容器の先端を触れないようにキャップをはずします
  3. 濁っている点眼薬(懸濁液)の場合はキャップをはずす前に良く振ります
  4. 下まぶたを下げてポケットを作ります
  5. 容器がまつげに触れないようにして1滴をそのポケットにいれます
    (目には1滴しか入りません)
  6. 1分程軽く目頭(目と目の間)を押さえます
  7. あふれた液は清潔ティッシュなどで拭き取ります
  8. 使い終わったら、冷所や遮光などその点眼薬の貯法に従って保管します

目に少しでも目薬がとどまっておくようにするためには、⑥がかなり重要です。

目頭から鼻に涙が落ちる管があり、目薬もそこを通って鼻の方に行ってしまいます。

それを少しでも食い止めるために目頭を押さえるのが重要と言うワケ。

同じ理由で、目をパチパチするのもやめましょう。

パチパチすると目から薬が流れ落ちやすくなります。

目薬を連続で使う時は5分以上あける

目には1滴分しか入りません。

連続で使うとどちらかの目薬が目からこぼれ落ちてしまい、効果が弱まってしまう可能性があります。

緑内障など重要な病気の場合にそれでは大変です。

目薬は5分もすると体に吸収されるので、1つ使用したら次の目薬を使うまで5分以上あけるようにしましょう。

もう少し詳しく、2種類以上使う時の方法を解説します。

2種類以上の目薬を使う時の具体的な順番

まず大切なのは、優先度の低い薬を先に使い、優先度の高い薬を後に使うこと。

良く効かせたい目薬、重要な病気の目薬が優先度が高いと考えてください。

なので、一般的には潤いを与えるだけのような目薬は優先度が低く、緑内障のような病気の目薬が高い優先度になります。

次の目薬の種類でも順番があります。

目薬が濁って見える薬が水に完全に溶けていない「懸濁液」の場合は、目から薬が吸収されにくいので後から使用します。

そうしないと後から使う目薬で薬が流されてしまうためです。

目に入れるとドロドロの「ゲル」になる目薬は、目にうすい膜ができてしまい後の目薬の効果が弱まってしまうため一番最後に使用します。

さらに目の塗り薬「眼軟膏」は水をはじき、目薬が使いづらくなりますから眼軟膏も最後に使います。

これらをまとめると次の順番で使用することになります。

但し、眼科医師や薬剤師から違う説明がある場合はそちらを優先してください。

  1. 優先度が低い病気の目薬
  2. 優先度が高い病気の目薬
  3. 懸濁タイプの目薬
  4. ゲル化する目薬
  5. 眼軟膏
なお、刺激性がある場合は涙が出やすく後に使った目薬が流れてしまいますので、1と2は逆になる場合もあります。

目薬を使う時はコンタクトレンズを外す

ほとんどの目薬に含まれる「塩化ベンザルコニウム」などの防腐剤は、目の表面の「角膜」に障害を引き起こす可能性があるとされています。

裸眼の時は涙ですぐに薄まるため、5分もすればほとんど無いに等しくなりますので心配することはありません。

しかし、コンタクトレンズを使用したままだと目とコンタクトレンズとの間に防腐剤が入ってしまい、涙で防腐剤が薄まりにくく角膜によくありません。

さらに防腐剤以外の他の成分でもコンタクトレンズや目に悪影響が出る可能性があるため、1本ずつ個別包装になっているなど防腐剤が入っていない目薬以外はコンタクトレンズを外してから目薬を使う必要があります。

5分もすれば防腐剤は希釈されますので、目薬をさして5分後から再装着可能です。

目薬などの外用薬の開封後の使用期限

目薬など水を多く含むものは、細菌やカビが繁殖しやすい環境です。

開封前の使用期限は箱に記載がありますが、使用を開始してしまった後の目薬はいつまで使えるんだろう??って思ったことありますよね。

そんな悩みに解決するため目薬をはじめ、他の外用薬の開封後の使用期限の目安を紹介した記事も確認しておきましょう。

まとめ

疲れ目やかすみ目、コンタクトレンズによる目の渇きなどで、目薬を使うケースが多いわりに正しい使い方ってあまり知られていません。

適当に使ってしまうときちんとした効果が得られず病気の治りがよくなかったり、ひどくなることがありますから正しく目薬を使えるようにしたいものです。

花粉症など、一時期しか使わない場合は開封後1か月以内には廃棄するようにしましょう。

市販薬の目薬の中から症状別にオススメ品を一つずつ紹介している記事がありますので、よければ参考にしてください。

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