薬剤師が解説! 錠剤が飲めないを解消する4つの方法と服薬のポイント

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錠剤が飲めずに苦労している大人は、老若男女を問わず少なくありません。

大人用の薬は基本的に錠剤だし、サプリも錠剤ばかりのため健康を保つためにも錠剤が飲めないのはツライと思います。

家族や友人など周りのみんなは錠剤を全く問題なく飲めているのに自分だけ何で・・・なんて悩んだり、笑われてはイヤだと誰にも相談できなかったり、ましてや医師や薬剤師に錠剤が飲めないんです・・・と恥ずかしくて打ち明けられなかったこともあるのではないかと思います。

そんな錠剤が飲めないアナタに薬のプロである薬剤師がどうやって対応すればいいのかを詳しく紹介しましょう。

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まず最初に薬の形状変更を医師や薬剤師に相談をしよう

相談すること自体が恥ずかしい・・・・と思ってしまうかもですが安心してください。

冒頭で紹介したとおりで錠剤を飲めない方は、あなたが思っているよりもいっぱいいます。仲間がたくさんです。

医師や薬剤師はそういった相談には慣れていますので親身になって答えてくれるはずです。

ということで、まず最初に検討すべきは薬の形状を変更できなかということです。
実際に相談すると次のようなことが可能です。

  • 小さいサイズの錠剤へ変更
  • 口腔内崩壊錠(OD錠)へ変更
  • その他の形状へ変更
  • 薬局で錠剤を粉砕

では、順番に解説していきます。

小さいサイズの錠剤へ変更

「錠剤が飲めない」が比較的軽度で、大きい錠剤が飲みにくい、処方された薬が大きすぎて飲めない時の対処法です。

例外はありますが多くの薬は、年齢や症状の程度に合わせて薬の量が調節できるよう含有成分量が異なる複数の大きさが準備されています。

例えば1錠あたり100mgの有効成分を含む薬では、半分の50mgの薬やさらに半分の25mgの錠剤も発売されていることが多いです。

含有量が少ないと錠剤は小さくなり飲みやすくなるため、医師から薬を小さいタイプに変更もらうことができれば錠剤が大きすぎて服薬できないリスクを減らすことができます。

ただこの場合は、1錠あたりは小さくなるものの、飲む量が1錠から2錠になったりと増えることになるのがネックですね。

自分で錠剤を小さくする方法 割線が目安

錠剤の中には半分にカットできるものがあります。

それは、下の画像のように錠剤の真ん中に線が入っているものです。この線は「割線(かっせん)」と言って、半分にしやすいように工夫されたものです。

メーカーが割線を入れて発売しているということは、半分にしても大丈夫な薬であることを示しています。

手元の錠剤に割線があるかどうか確認してみましょう。もし割線があれば、半分ずつ服薬してみるのも手です。

割り方は、手で割ることもできますが、できれば錠剤を半分にする専用のハサミをつかうときれいに割れますよ。

アマゾンなどで「錠剤 はさみ」などで検索してみてください。

なお、自分で半分にする場合は、1点注意があります。

メーカーから半分にしていいと示されてはいますが、長期間放置していいものではありません。半分にしたらすぐに両方とも服薬する必要があります。作り置きは厳禁です。

口腔内崩壊錠(OD錠)へ変更

これが最も効果的な方法です。

多くの錠剤は口の中に入れても何も変化はありませんが、一部の錠剤では口の中に含むだけですっーと溶けてなくなるものがあります。

一般的な錠剤を「普通錠」と言うのに対し、口の中で溶ける錠剤を「口腔内崩壊錠」、「OD錠」、「D錠」と言います。

しかも最近ではそういった錠剤が増えてきていますので、処方されて薬が変更できないかを医師や薬剤師に聞いてみるといいでしょう。

その他の形状へ変更

薬によっては、錠剤の他に「フィルム」と呼ばれるペラペラなシート状になっているもの、ゼリー状になっているもの、貼り薬になっているものなど色々な形状が発売されています。

または小さい子供が飲むような液体の「シロップ」も薬によってはあります。

どれも薬の効果としては錠剤と同じように得られるようになっていますから、こうした物に変更できると助かりますよね。

難点は、こういう特殊な形状の薬は、全ての薬に準備されているとは限らないことです。

都合よく形状を変更できるものなの?

最近ではジェネリック医薬品が普及しており、一つの成分に多くのジェネリック医薬品が存在することがあります。

多いと20種類以上にもなり、各ジェネリック医薬品メーカーは他社の薬との差別化を図るため、あれこれ工夫をこらします。

先発医薬品よりも案外ジェネリック医薬品の方が飲みやすさが追求されていることがあって、先発医薬品にはない形状の薬が発売されていることがあります。

そういった新しいジェネリック医薬品は徐々に増えてきており、以前よりも薬の形状を変更できることが多くなっています。

過去に形状変更がダメだった経験があったとしても随時相談してみる価値ありです。

また、ジェネリック医薬品の変更は、医師に確認することなく薬剤師の判断で実施できます。

医師が知らない形状の薬を薬局で用意していることもありますので、薬局で先に確認してみるといいでしょう。

薬局で錠剤を粉砕

薬にもよりますが錠剤をつぶして粉々にできることがあります。

医師に相談すれば、粉砕可能な薬は薬局で対応をしてくれます。医師に相談できなかったら、薬局で相談すれば薬剤師から医師に聞いてくれます。

この場合は、薬局で支払う費用が少し増えることになります。

なお、自分自身でも粉々にすることも可能ですが、錠剤は単に薬をぎゅっと固めたものではありません。

徐々に溶けるように工夫されていたり、胃で溶けずに腸で溶けるように工夫されていたり、様々な工夫の塊・技術の結晶ですので、自己判断で粉砕すると効果が全くなくなったり副作用のリスクが増えることがあるため要注意です。

必ず医師や薬剤師に相談するようにしてください。

錠剤を飲めるようにする工夫

次に飲みやすい形状の薬に変更できない場合は、どうにかして錠剤を飲むしかありませんよね。そんな時に錠剤を飲みやすくする3つの方法を紹介します。

  • オブラートに包む
  • 服薬用のゼリーを使う
  • ゼリーやプリンなど食べ物に混ぜる

順番に紹介します。

オブラートに包む

キツイ言葉を柔らかい表現にすることを「オブラートに包む」と言いますよね。

薬の場合は、服薬しやすくすることを言います。

ドラッグストアやインターネットでオブラートを購入し、錠剤を包んで飲むと少しは飲みやすくなるかもしれません。

ただ、オブラートは苦い薬や粉薬を飲みやすくするために使用されることが多く、錠剤を包んでも気休め程度かもしれません。

次に紹介する方法の方が効果的です。

服薬用のゼリーを使う

ゼリーの中に錠剤を入れて服薬できるものがあります。いわばゼリータイプのオブラートといったところでしょうか。

ゼリーなので、するっと喉を通るため「喉に引っかかる」という不安がある方に有用です。

普通のゼリーを食べているような感覚で錠剤を飲むことができ、私が最もおススメする方法です。ドラッグストアやインターネットで購入できます。

ゼリーやプリンなど食べ物に混ぜる

ネット上では、錠剤をスイーツのゼリーやプリンに混ぜたり、ヨーグルトに入れたり、バナナに突っ込んだりする方法が紹介されているケースが多いです。

ほとんどはこれで問題ないのですが、実は薬の中には酸性やアルカリ性に弱いものもあります。

ゼリーの一部やヨーグルトは酸性ですし、アルカリ性の食品もありますから、むやみやたらに食品に混ぜる方法はあまりおススメできません。

もしやるなら混ぜてすぐに服薬することが重要です。(時間をおかないように)

あらかじめお湯に溶かす方法もOK

薬剤師の専門用語で「簡易懸濁法」という服薬方法があります。

これは錠剤をあらかじめお湯で溶かしておいて、それを飲む方法です。

本来は口から一切服薬できない方に向けて胃に直接注射器で流し込む服薬方法ですが、錠剤が飲めない方にも有効です。

やり方は下記のとおりです。

  1. 常温の水1に対して、保温状態のお湯2をコップに入れる(55度のお湯を作成)
  2. 錠剤を1で作成したお湯にいれる
  3. よくかき混ぜて、錠剤を溶かす(粒が残っている懸濁液でOK)
  4. それを飲む

溶かしてしまうと効果が無くなったり副作用のリスクが高まる薬はこの方法はできません。

粉砕する方法と同じで全ての薬で実施できるとは限りません。あらかじめ溶かして服薬できるかは医師か薬剤師にお尋ねください。(薬剤師の方がよく知っています)

最後に錠剤を飲むコツを紹介

錠剤を飲むための色々な工夫を紹介してきましたが、やはり周りのみんなと同じように錠剤を問題なく飲めるようになりたいですよね。半分にしたりゼリーを用意したりは面倒です。

そこで、錠剤を飲むコツやポイントを紹介しましょう。

錠剤が飲めない原因の多くは、アメだとか大きいものを飲み込んでしまい怖い思いを経験したなど、過去の体験からトラウマになっていることが多いです。

服薬する時にそれを意識し過ぎてしまい服薬しづらくなっています。

まずは、薬を飲むんだ!とあまり意気込まずに「単に水を飲んでいる」くらいの意識でいることが重要です。

次に実際に薬を飲む時のテクニックを試してみてください。順序は次のとおりです。

  1. 少量の水で喉に潤いを与える
  2. 水を一口分を口に入れる
  3. 上を向いて錠剤を口に入れる
  4. 正面から少し下くらいを向いて水を飲む

「薬を飲むんだ!」という意識は厳禁ですよ。他のことを考えているくらいが丁度いいです。

ご飯では錠剤より大きい物を飲み込んでいるはずですから、錠剤が飲めないことはないはずです。

氷を粉砕したカケラで練習してみてください。

まとめ

大人でも錠剤が苦手な方は多くです。

医師や薬剤師はそういった相談に慣れていますから、まずは恥ずかしがらずに服薬しやすい形状の薬に変更できないかを相談しましょう。

次にゼリータイプのオブラートを使うことも有用です。

とは言っても問題なく錠剤を飲めるようになりたいですよね。

ポイントが分かれば錠剤を飲むのは難しいことではありません。

薬を飲むことに意識を集中しないで水を飲むようだけのような感覚でチャレンジしてみてください。